世界王者よりも強い男がいるかもしれないロマンを求めて
パーヴェル・シリヤギンVSアジズベック・アブドゥゴフロフ
シリヤギンはここまで6勝4KOの27歳、トップアマで活躍、ジョシュア・ブアッティやアブニ・ユリディンにも勝っている。2012年にロシア全国チャンピオン、2015年の世界選手権でライトヘビー級として銅メダル。アブドゥゴフロフはここまで13勝5KO。デビュー5戦目でシリモンコンを下したり、ドミトリー・チュディノフに勝って無敗。
アブドゥゴフロフの方がプロではキャリアがありましたが、蓋を開けてみるとシリヤギンの圧勝でした。
Sミドル級はカネロ様が完全制覇しそうな階級ですが、対抗王者の他にも突如出てきたキューバのデビッド・モレルや全初回KOのエドガー・バーランガなど、まだ知名度もキャリアもこれからながら、楽しみな選手が多いです。
その中にあって、シリヤギン、何でもできる頭脳的ファイトで唸ります。まさにロシアのバトルサイボーグ。カネロより10センチ背も高く、この多動性、やれるとおもうんだけどな。
ベクテミル・メリクジエフ vs モーガン・フィッチ
こちらはカネロと同じサイズのウズベク人、階級はSミドルかライトヘビーか。リオ五輪銀メダルでその他もメダル多数、ドーピングのコバレフでもいいからやらせてくれと吠えていたジャイアンです。
ポッチャリなのに、軽量級のサウスポーのようなクイックネスとフットワークに超重いパンチ。フィッチも正真正銘の強豪ですが、圧倒してしまいました。ややローブロー的なフィニッシュでしたが、メリクジエフは容赦ない。左ボディがいつも必殺です。
正直、今話題のエドガー・バーランガよりもこっちの方が強いんじゃないかな。
アマチュアの頂点ではいつもキューバのアーレン・ロペスが壁になっていた。振り返るとアフマダリエフの壁もロベイシ・ラミレスやマイケル・コンランでした。何か共通したものを感じます。
ウズベクのファイターは闘争心、圧倒感が凄まじいです。アフマダリエフもギヤソフもそこは同じです。メキシカンのような闘争心とアマに裏打ちされたテクニック、ロシア圏はまだ平等とまではいきませんが、どんどん出てきて欲しいな。