父の幻影/ティム・ジュー

才能は間違いなく譲り受けた。親父ほどの爆発的なパワーは感じないが、決してパワーレスではなく、構え、スタイル、面影が似ている。

https://www.youtube.com/watch?v=2dEKhDDHiVg

トップランクのボブ・アラムは、オーストラリアの新星ティム・ジューに感銘を受けた。

殿堂入りを果たした元スーパーライト級王者コスチャ・ジューの息子であるティムは、数日前に父の幻影から足を洗った。

水曜日の夜、タウンズビルの大観衆の前で、元世界スーパーライト級王者のジェフ・ホーンをストップした。アラムの会社を通じ、この試合は米国でESPN+ストリーミングアプリで紹介された。

アラムは、ボクシングのの歴史で数々のスターの育成に貢献してきたので、才能を見抜くことができる。彼はティムとプロモーション契約を望んだが、ティムはオーストラリアのプロモーター、マット・ローズと契約を結んだ。

アラム
「彼は素晴らしい、本物のように見える。競走馬と同じで、種牡馬が良い馬だったから良い仔だともいえる。ESPNのストリーミングサービス、ESPNプラスで放送されたんだけど、現在1100万人の加入者がいる。彼は本当に期待できそうだ。彼のマネージャーでありプロモーターでもあるマットと話したんだが、年内にオーストラリアでもう一試合してからアメリカに連れてくると言っていたよ。」

アラムは、専門家がティムを有名な父親と比較するのは良くないと述べた。

アラム
「似ているのは間違いない。でも、コスチャ・ジューは凄まじいファイターだった。比べることはできない。コスチャはもっと軽いクラスで戦っていた。父と子に限らず、異なる時代のファイターを比較するのは嫌いだ。世界タイトルマッチをやろうとおもえば可能だが、飛びつくのはやめておこう。彼はまだ子供だし もう少し勉強が必要だ。でも1年先、来年末には世界タイトルを狙える状態になっているだろう。」

きちんと追いかけていないが、先日、こんな試合、結果があった。オーストラリアでは大きな試合だったことだろう。そして結果も経済効果に波及するものになったはずだ。

[st-card id=83077 ]

コンスタンチン・ジューこそ、ロシアで最も成功、インパクトを残したレジェンドだが、プロの快進撃は全てオーストラリアで始まった。そして息子のティム・ジューは生まれも育ちもオーストラリア。

子供の頃はサッカー選手として、地元の複数の代表チームでプレーしていた。しかし15歳でボクシングのキャリアを追求、10代の頃からニューイントンカレッジに通い、高校を卒業した後、シドニー工科大学でビジネスの学位を取得した。アマチュアで33勝1敗を記録し、2016年に22歳​​でプロに転向した。

親父と違うボンボンだといえるが、才能は間違いなく譲り受けた。親父ほどの爆発的なパワーは感じないが、決してパワーレスではなく、構え、スタイル、面影が似ている。内なるエネルギー、パワーの源ともいえようか。似ているものは似ている。

試合は変則ファイター、ジェフ・ホーンらしくもみ合いの多い荒れ模様の展開だが、こういうファイトにティムも強かった。身体の交錯時、もみ合いの隙にぶち込むパンチの角度がなかなかえげつない。若さ、反応が違う。

おもえば親父も、アマチュアエリートとはおもえない武骨さと手打ちのようなフォームから砲丸のような狂拳を放つ異質なファイターだった。最後はリッキー・ハットンの荒くれブルファイトを持て余して引退した。

さすがはボブ・アラム、単に強いだけではなく、金を生む下地を持つスーパースター候補に対する嗅覚が鋭い。しかし御年88歳、色々と間に合うだろうか。

ティム・ジューのスーパーウェルター級は地味でも強い、特に黒人ファイターの階級だが、どこまで親父に迫れるだろうか。

にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ にほんブログ村 格闘技ブログへ

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
What’s your Reaction?
最高
最高
0
いいね
いいね
0
ハハハ
ハハハ
0
うーん
うーん
0
がっかり
がっかり
0
最低
最低
0
おすすめの記事