次の日本人のお祭りはこの日でしょうか、AmazonPrimeでしょうか、もはやこれが一番観易い番組です。ちょっとややこしいので整理してみました。
WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
王者・中谷潤人(M.T)VS同級1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)
ビンセント・アストロラビオは雑草選手だが、叩き上げの強さがあり、ギジェルモ・リゴンドーからダウンを奪い、リゴンドーの気迫のなさも手伝ってアップセットでランカーとなり、ジェイソン・モロニーに惜敗も互角の内容。17勝4敗ながらも14KOと一発のある選手。接近しても離れても強い中谷相手には分が悪いが、覚悟をもって接近してくるだろう。打ち合いしか勝機がない。まだ27歳でフィリピン人特有のフィジカルの強さや天然の才能があるので、成長力はあるとおもうが、バンタムで一番強いとおもわれる中谷が有利だろう。
WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
王者・田中恒成(畑中)VS同級12位ジョナタン・ロドリゲス
後述するジョナサン・ロドリゲスとややこしいのだが、こっちはメキシカンで12位の選手。
Jonathan Rodriguez
https://boxrec.com/en/box-pro/730425
25勝17KO2敗
かつてジェルウィン・アンカハスに挑戦も敗北、メキシカンの上位ランカーの実力者だが世界王者になるには何かが足りない感じでよくいる選手というイメージの域を出ない。
同じような立ち位置のイスラエル・ゴンザレスと引き分けているので、同じような実力だろう。しかし28歳と若く、メキシカンはタフなので粘るだろう。スピードと見栄えで田中が有利とみるが、最近の田中は個人的には冴えないので激闘の末の判定がよぎる。冴えをみせたらKOするだろう。
帝拳のコネクションで中堅のメキシカンなのだろうが、12位じゃなく1位のKJカタラハだったら燃えたのにな。
10回戦
那須川天心(帝拳)VSジョナサン・ロドリゲス(米国)
ジョナサン・ロドリゲスが連戦か、誤表記かといえばそうではなく、こっちはアメリカ国籍のプエルトリカンで、よく考えたら田中とは階級も違う。バンタム級だもんな。
Jonathan Rodriguez
https://boxrec.com/en/box-pro/853224
ジョナタンとジョナサンで書き分けているけど綴りもおんなじだ。
カリ・ヤファイをKOして出世したが、初回KOでややラッキー、次にアントニオ・バルガスというランカーに完敗しちゃってからの那須川戦となる。
しかし誰も知らない急造の世界ランカーではなく、マニアであれば知っている実力の伴った明白な世界ランカーなので那須川にとっては本格的な相手といえるだろう。映像を見る限りは那須川の方が速くセンスを感じるが、ロドリゲスは強者と戦ってきたキャリアがある。現時点では最高の相手だ。
ここで差をみせて那須川が勝つようなら間違いなく本物だ。
WBO世界フライ級王座決定戦12回戦
同級1位・加納陸(大成)VS同級2位アンソニー・オラスクアガ(米国)
私は加納陸という選手をよく知らないので何も語れないが、キャリアを急ぎ、難敵には負け、タイのかませに勝って再起みたいなキャリアを繰り返しているところをみると、厳しいと言わざるをえない。アンソニー・オラスクアガはキャリアは浅いが筋金の入った才能あるボクサーだから高い壁になるだろう。ただしオラスクアガは結構ムラがあり、強気すぎて被弾する選手なので、過大評価は禁物だ。
この試合のオラスクアガは大味だった。
ちなみにフライ級はフリオ・セサール・マルチネスが試合せず返上しちゃって、今はユーリ阿久井しか王者がいない状態です。
やっぱりバンタム級は中谷潤人が突き抜けて強いのか、那須川天心もそれに比類するほどの才能の持ち主なのか、そのあたりが楽しめる、相手もホンモノ
というマッチメイクです。