モンスターVSハリマオ(怪物君)/井上尚弥VSジョンリエル・カシメロ Monster Killer

普通の基準で判断すれば井上尚弥の圧勝が予想されるが、その基準に当てはまらないのがカシメロという男である。

https://www.youtube.com/watch?v=SO5o4JdN4hY

無敗のIBF/WBAバンタム級王者、井上尚弥の次戦が4月25日、ラスベガスで決まった。対戦相手はWBO王者のジョンリエル・カシメロとなる。トップランクデビューとなる井上の試合はESPNもしくは月額5ドルのESPN+で中継される。

会場はマンダレイベイを予定しているがまだ確定していない。数週間以内に正式発表される見通しだ。

昨年11月7日の井上尚弥VSノニト・ドネアは2019年、アメリカンボクシングライター協会でファイトオブザイヤーに選ばれた。その3週間後の11月30日にジョンリエル・カシメロはWBO王者、ゾラニ・テテに圧勝してタイトルを獲得した。

フィリピンのレジェンド、マニー・パッキャオの側近がカシメロをプロモートしている。

当初はIBFの指名挑戦者、マイケル・ダスマリナスが必須の対戦相手だったが、カシメロとの統一戦を優先するために例外が認められた。WBC王者、ノルディン・ウバーリも井上との統一戦を希望していたが、ノニト・ドネアとの指名戦が義務付けられた。

ウバーリとドネアの入札は1月21日を予定していたが、一週間の延長が認められた。

ジョンリエル・カシメロほど、井上尚弥との対戦が内定した事を喜んでいる者は他にいない。昨年11月にゾラニ・テテからWBOバンタム級のタイトルを奪ったカシメロの汗は乾く暇もない。

カシメロ
「最高の気分だ。世界に衝撃を与えたい。」

カシメロは

Kwadro Alas
Four Aces

というニックネームを持つが、今回新たにMonster Killerというのが加わった。

あとは井上サイドの帝拳プロモーションの正式な発表を待つばかりだ。

ノノイ・ネリ(カシメロのトレーナー)
「アメリカでトレーニングするためにすでにカシメロのビザをとった。厳しい試合になるだろうが、彼にはパワーと経験がある。既に世界王者だが井上を倒すカギはトレーニングにある。」

井上尚弥は11月7日のノニト・ドネア戦が過去もっとも過酷な試合となった。11ラウンドにはドネアからダウンを奪ったが、眼窩と鼻を骨折した。

いよいよほぼ正式に決定しました。

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昔からカシメロの事は怪物君としてお気に入りで、リアルハリマオのようだとおもってきた。しかし大事なところで下らぬ判定負けをしスーパーフライのシリーズにも入れなかった。そんな彼がバンタム級で井上尚弥と統一戦とは感慨深い。忘れがちだが彼も3階級制覇の王者だ。

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マレーシア出身のバンタム級プロボクサー。「ハリマオ」はあくまでリングネームで直訳するとタイガー尾崎と同じく虎。
 熱帯雨林育ちの野生児で、小柄でサル顔で色黒。野性味溢れる、というか野生そのものな性格で、すぐ人見知りしてしまう。カメラのフラッシュが大の苦手でチョコレートが大好き。
 戦績は17戦17勝全KO勝ち。恐るべき野生の勘と身体能力を使い、ボクシングとは思えないほどの俊敏な空中戦を得意とする。必殺の回転アッパーは、スローモーションで無ければどんな技かすら見えないほど。
 野性味を失いかけていた矢吹丈に業を煮やした白木葉子が招聘し、前哨戦で東洋ホープの滝川修平をあっさり1RKOで下す。
 続くジョーとの戦いで回転アッパーによりダウンを奪うも、ジャンプして真上から殴るという戦法で封じられ、リング上を逃げ回り、最後は反則負けを喰らった(しかもジョーにはボコられた)。

カシメロは本質的にはKOファイターであり、判定勝ちできるようなテクニシャンではなく倒し屋、潰し屋である。ゾラニ・テテと10回やって何回勝てるかわからない、しかし勝つ時は競り勝つのではなく圧倒する。破壊する。アムナットとの初戦は反則、ダウンありの荒れ模様で負けたが、再戦ではボディでKO。やはり勝つときは破壊だ。完全KOされたり効いたような姿は観たことがない。

キャリアは長いが未だに捉えどころがない、技術的な評価の定まらない、カシメロこそ得体のしれないモンスターである。だからこそ、誰がみてもわかる、スタイリッシュな天才系、井上尚弥に対し、キレイなファイトで向かってくることなどありえない。ポイント勝負など捨てるだろう。

パンチの届かぬ距離でやりすごし、いきなり攻めてくる。
クリンチ、ブレイク間際、ふと気を抜いた瞬間、そんな時が危ない。

そんな規格外、反則スレスレダーティーなカシメロに対しても、井上尚弥はありえぬ速さやテンポで何もさせず圧倒して欲しいと願う。考える隙もあたえぬほどのプレッシャーと恐怖を与えれば、気持ちが切れたハリマオは試合を捨てるだろう。

井上尚弥も本質的にはノックアウトアーティストだ。

同胞のノニト・ドネアに勝った井上と戦うのだから、カシメロ陣営にも勝機があり、秘策を練ってくるに違いない。

井上尚弥VSジョンリエル・カシメロ

は、普通の基準で判断すれば井上尚弥の圧勝が予想されるが、その基準に当てはまらないのがカシメロという男である。

リカルド・エスピノサ戦と、アムナットとの初戦を復習しようっと。

https://www.youtube.com/watch?v=fBQ_LO70tU8

https://www.youtube.com/watch?v=N0GvH4mwy84
どうしても①がないな。

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コメント一覧
  1. カシメロは右のルイス・ネリーですよ。パワーばかり言われますが、上体は後ろ重心でパンチを当てるのが難しく、大きなパンチ踏み込んで一発で決めに来る。仕留める時は一気にという感じで意外と普段はディフェンシブなんですよね。

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  2. ドネア以外の強打者との対戦歴…ウォーズ・カツマタくらい?

    しかし、ドネアは並の強打者とは技術も経験も格が違うので、井上が単純に強打に怯む選手だとは思わないですね。

    開幕ワンパンで顔面割られたら、そりゃ苦戦しますよ。

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    • そうですね、小さいけど距離の管理が巧みです。遠方からいきなり踏み込んでくる。パンチの当たる距離で打ち合いはしない。キャリア長いけどダメージの少ない選手かと。

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  3. トップの画像・・・

    CASIMERO
    vs

    下にちっちゃく"NAOTA"って・・・

    ナオタって誰やねん

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  4. 私も、井上はハードパンチャーが苦手な可能性を排除できないと思います。井上のこれまでの戦歴でハードパンチャーはドネアだけでしたから。

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    • 苦手かどうかはわかりませんが、今まではパンチがない相手だったから積極的にいけたのかもしれませんねえ
      先の試合で左ボディが中々打てなかったのもやはり相手がドネアだったからだし
      こういう試合の後だから普通のボクサーなら今後消極的になってもおかしくはない

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  5. これまで極端なハードパンチャーと対戦したことがないのと、下り坂のドネアにパンチを効かされたのを見ると井上が負ける可能性は多いにあると見ています。

    先に当てた者勝ち?

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  6. アムナット初戦は放送事故もんの荒れ試合だったから無かった事にされてるんですかね?

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  7. >カシメロと井上には因縁があった。 大橋会長が言う。「尚弥の最初の世界挑戦はカシメロで決まっていた。両陣営ともOKだったが、IBFが試合経験が足りないと認めてくれなかったんだ。その経緯があって昔から見ている選手。因縁がある。カシメロは、その尚弥とやるはずだった試合でウエイトオーバーをしていたので、もし無理にやって、そんなことになっていたら大変だったけどね」

    井上が2014年に世界初挑戦を狙ったとき最初のターゲットが当時、IBF世界ライトフライ級王者だったカシメロだったのだ。IBFが、安全のため10戦以上のプロ戦歴のないボクサーの世界挑戦を認めていなかったため流れ、WBCのベルトに照準を変更することになったが、その後、互いに階級も立場も変わり、あれから5年目に邂逅することになったのである

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