狂った蜂の鋼のメンタル/キリル・レリVSレジス・プログレイス

寡黙な男、記事があっても短い男、ボクシングに選ばれた男は何にも動じない。進化した己の勝利だけを信じて。情報が少ないからこそ応援したい。

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キリル・レリ、このベラルーシ人王者は技術に裏打ちされたプレスの強いファイターで、パワーもある。特にボディショットは強烈だ。

キリル・レリ
「4月27日、ラファイエットでの戦いが楽しみです。自信があります。相手が誰で、どう議論されようと、いかなる事にも揺るぎません。」

マッドビーというニックネームは彼が12ラウンドハイテンポに動きまわることからつけられた。これがレジス・プログレイス戦のひとつの鍵になるだろう。

フロリダ州マイアミでチコ・リバスの元トレーニングしているレリは言う

キリル・レリ
「トレーニングキャンプは素晴らしい内容でした。完全に集中できました。試合をみれば私がいかにいいコンディションで準備してきたかがわかるでしょう。」

プログレイスのトレーナーボビー・ベントンは4月27日の相手がどんな男なのか把握している。

ベントン
「キリル・レリが強靭で不屈の男であることはわかっている。彼は勇敢に向かってくるだろう。でも100%の自信でこの相手と対しよう。レジスには強い意志とこのトーナメントを勝ち抜く術がある。」

恐らく2-8くらいで優勝候補のプログレイスが予想有利だろう。王者はレリだが、世間の評価はそのようなものだ。

プログレイスが底知れぬ才能の持ち主だとしたら、レリもまた底が知れない。初期の頃はベラルーシにこんなテクニカルでロボットのような動きをする奇才がいると感動したものだ。英国でのバーンズ戦、難敵ランセス・バルテレミ戦をみると、縦横無尽な手数で相手をひれ伏すファイトに変えてきた。攻防一体、よけながら打つ、打ちながらかわす天才的能力を魅せる。2敗記録しているが個人的には未だ無敗だ。さらに底上げを図るため、ベラルーシから本場アメリカに渡り新たな要素を取り入れたトレーニングをしてきた。トロヤノフスキーはレリは何にも動じないから予想より接近している。五分五分ではないかと言っていた。

対するプログレイスは今のところ苦戦ひとつない今大会優勝候補。しかし対戦相手の質はレリが上かもしれない。

この試合は次元の違う強さをみせ続けるプログレイスが有利だろうが、先に相手を分析し動きを見切り、ペースを掴んだものが制するだろう。レリの柔軟多彩でハイテンポな攻撃に手を焼く、分析できないようだとプログレイスは最後までペースを掴めない可能性もある。

決め手となるのはやはりフィジカル、パワー差だろうか。

ここを勝ったもの、あるいは圧倒したものこそ優勝候補であり、最激戦区、スーパーライト級の顔、他団体王者を差し置いてトップ評価といっていい。不遇な判定を受け、静かに消えていきそうだったベラルーシの寡黙な男がここにいることが嬉しい。

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