I'd rather not/ゲイリー・ラッセルJrVSシャクール・スティーブンソン

ゲイリーとは友人なんだ。俺にとっては兄貴のようなものだ。だから俺を避けているんじゃなくて、試合が実現することすら考えないようにしているだけだとおもうよ。

プロモーションやネットワークとの関係はさておき、ゲイリー・ラッセルJrVSシャクール・スティーブンソンは、明らかにフェザー級の中で最も魅力的な対戦カードのひとつだ。

しかし両者共に、フェザー級統一をかけて戦う意思を示していない。

WBCフェザー級王者のラッセル(31歳 31勝18KO1敗)が最も戦いたいのはずっとレオ・サンタ・クルスだった。現在最長在位王者となったラッセルは2階級上げて、ジャーボンティ・デービスと戦うことさえ歓迎している。

デービス(23勝22KO)とサンタ・クルス(37勝19KO1敗1分)はボクシングが再開すれば、ペイパービューで戦う見通しで、そうなると取り残されたラッセルは今年後半にスティーブンソンと戦うのが最も魅力的な戦いだ。22歳のスティーブンソンはラッセルと戦う準備ができていると告げた。同時にラッセルはアマプロ通じてスティーブンソンが賞賛し続けてきた偉大な先輩であることも認めた。

ラッセルはWBO王者のスティーブンソンについては何も語らないが、決して彼を避けているわけではないと言う。

スティーブンソン
「ゲイリーは大人だ。誰かから逃げるような男じゃないことはよくわかっている。彼は俺のことをよく知っている。彼のジムに通っていたし、弟とはいつもスパーリングをしていた。俺が世界タイトルを獲ったころはよく会って互いのファイトについて色んな話をしたんだ。ゲイリーは俺のことを評価してくれているとおもうし、俺だってもちろん彼を尊敬している。でも、ファンが望むのであればゲイリーとだって戦うよ。誰とでも戦う、そう言うに決まってるさ。」

とはいえ、スティーブンソンは別の道に進む可能性が高い、2016年、リオ五輪銀メダリストはIBF王者ジョシュ・ウォーリントン(30勝7KO)と、相手の地元、英国のリーズで戦うことに前向きだった。

もしスティーブンソンが3月14日にマディソン・スクエア・ガーデンのHuluシアターで行われたタイトル防衛戦でコロンビアのミゲル・マリアガ(29勝3敗、25KO)を破っていたら、この夏にウォーリントンとの対戦が実現していたかもしれない。スティーブンソンVSマリアガのカードはCOVID-19パンデミックのために延期され、スティーブンソンVSウォーリントンを含む数え切れないほどの試合が遅れることになった。

しかし、ラッセルVSスティーブンソンはもともと予定がなく、パンデミックの影響を受ける試合とは言えない。

スティーブンソン
「ゲイリーとは友人なんだ。俺にとっては兄貴のようなものだ。だから俺を避けているんじゃなくて、試合が実現することすら考えないようにしているだけだとおもうよ。」

やっぱりなぁ。

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こっちの統一戦より断然ハイレベルとおもわれるアメリカ人同士の統一戦の話だけは両者の口から全く出なかった。俊敏華麗な黒人ファイターは同じく俊敏華麗なファイターが好き、仲間意識が強いのだ。

禁断の両者、試合なんだろうなというのはなんとなく感じていたが、対戦を妄想すると、見た目のスピードやキャリアが上なラッセルが若いシャクールを上回るようにも、ラッセルが負けるとしたらこういう俊才、リングで対峙すればラッセルよりも大きく速く見切りも勘もよかったと、若いスティーブンソンが世代交代を成し遂げるようにもおもえてくる。

シャクールはどうせ出来ない、別のチャンスがもらえるとわかっていたのか、レオ・サンタ・クルスやオスカー・バルデスらについて何も挑発してなかったな。

禁断の果実は食べずに終わるだろう。
両者に他に相応しい相手がいないとしても。

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