大関と横綱と肉と肉/アンソニー・ジョシュアVSジャレル・ミラー

正直わかんない。冷静に分析するとやはり横綱ジョシュアだが、底なしのタフネスと重量、それのみで逆転もあるのかもしれない大関なのがビッグ・ベイビーだ。デブでもやたらボディワークが上手いしジョシュアより柔らかい。君は強いのかただのデブなのか。キン肉マンとかで例えようとしたが両者の肉は違う肉。

ヘビー級3団体統一王者のアンソニー・ジョシュアは4月13日にウェンブリースタジアムででデュリアン・ホワイトと戦うのでしょうか?それとも米国デビューを果たし、ニューヨークでジャレル・ミラーと戦うのでしょうか?ファンも、ミラー陣営も注目しています。ミラーの共同プロモーターである、ドミトリー・サリタは「ボールは(ジョシュアの)コートに入っている」と述べ、ジョシュア戦を心待ちにしている。

自身も元プロボクサーであるサリタは、この試合がニューヨークのMSGで行われたらそれはまるで「マイク・タイソンVSリディック・ボウ」のような戦いだと述べた。

サリタ
「ジャレルは最高の米国ヘビー級であり、ジョシュアと戦いたいとおもっている。2019年最大の可能性ある戦いです。ジャレルはブルックリンで育った。ニューヨークのMSGでの戦いは巨大なイベントになるでしょう。」

昨年末に行われたデオンティ・ワイルダーVSタイソン・フューリーのようなヘビー級の復権、象徴のような戦いを振り返ると、それが行われるのは理にかなっている。昨今のヘビー級はクリチコ時代、ジョシュアなどヨーロッパが中心だった。しかしようやくヘビー級がアメリカ、ニューヨークやラスベガス、ロサンゼルスに戻ってくるかもしれない。

「ビッグベイビー」ジャレル・ミラーがしきりにジョシュアを挑発している今こそこの試合は行われるべきでチケットは完売になるだろう。しかし勝利となるとどうだろう?315ポンド、ミラーの方が確かに(体重は)大きいが、それで十分だろうか?ジョシュアは多くを稼げる地元から離れて敵地で戦う必要があるのだろうか?

4月13日にその答えはでます。もちろん、候補のデュリアン・ホワイトは面白くないだろう。しかしビッグ・ベイビーとAJの試合は2019年の前半、最大級の話題をもたらす試合になるだろう。

ジャレル・ミラー

23勝20KO
アマ10勝7KO1敗
身長193センチ
リーチ198センチ

数字を出しても伝わらない。この選手は動けるデブ、315ポンド、143キロ近い体重がポイントだ。ボクシングをやる前はムエタイをやっており、K1などのキャリアもあるようだ。太いので高度なフットワークやアウトボクシングは期待できないが、ノシノシ接近してからの上下の打ち分けやボディワークが上手い。ディフェンス勘も優れている。効いたところをみたことがない。最近世界上位ランカーを相手にしても、分厚さ、頑丈さが違うという感じで相手のスキルやパンチを無効化して自信満々に接近して打倒してしまう。相手はどれが効いたというよりは、馬力、パワー差に恐れおののいて諦めてしまう感じだ。

アンソニー・ジョシュア

22勝21KO 3団体統一王者
ロンドン五輪金メダル
身長198センチ
リーチ208センチ

https://www.youtube.com/watch?v=jt8kdcv_uwM

ミスター超合金、ミスターパーフェクトというのは私が勝手に書いただけだが、それを地でいく絵に描いたようなサクセスストーリーの現代ヘビー級。顔、名前、ルックス全て漫画や映画の如きヘビー級王者だとおもう。出木杉君なのだ。しかしロンドン五輪は全部接戦、決勝も引き分け優勢だ。ロンドンだから金メダルにさせてもらった感がある。同じナイジェリアルーツなのに一方がエフェ・アジャグバでこっちはアンソニー・ジョシュア、高貴な品格が漂うのはイギリス生まれ故か。

ホワイトやクリチコに効かされたりダウンを経験するも、最近の試合はより慎重、距離とディフェンスに留意し隙がなくなってきたようだ。負けにくいスタイルが完成しつつあり、そこがKO狙い一辺倒のワイルダーとの差である。打たれ脆さ、スタミナを消耗する筋肉の鎧を纏うが、超人的なフィジカルとパワーの前に誰も突破できない。

稼ぐだけならウェンブリーで十分なジョシュアがリスクを冒してアメリカに来るのか、世界的な名声のために敵地に出向くのかが鍵だろう。ミラーでは役者が違うが、ワイルダー戦へ向けたデモンストレーションとしては強烈だ。

両者にとり、鬼門、課題といえる相手といえ

ミラーとしては今までその分厚い肉体で相手を圧倒してきたが、ジョシュアほどのパワーとスキルにも対処できるのか、ジョシュアとしては教科書的なヘビー級の頂点に君臨しているがミラーほどの重圧も突破できるのか

ワイルダーとフューリーで起きたヘビー級再興の波に加わるにはちょうどいい相手と場所とタイミングであるといえる。

しかし口では4月にワイルダーウェルカムと言っておきながら、過去5000万ドルのオファーも断ったジョシュアの次戦の予定が、いつのまにかホワイトかミラーに限定されているのは残念な話だ。

ファンが一番期待しているのはもちろん

アンソニー・ジョシュアVSデオンティ・ワイルダー

であり、その戦いはプロモーターの皮算用でまだまだ起こりそうにない。100億の桁に届くまではやらせないのだろうか。ワイルダーはもう33歳であり、両者共にポカする要素もある。

2019年にこの対決は起こるのだろうか。

個人的には、ジャレル・ミラーがひょっとするけども、彼が勝ったら、ヘビー級は超体格でも身長じゃなく体重なのね、となる。
いつか2メートル100キロじゃなく2メートル150キロの時代になってしまう。

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