シャクール・スティーブンソンVSアルテム・ハルチュニャン/井岡一翔VSフェルナンド・マルチネス他

先週末のジェシー・ロドリゲスのパフォーマンスにまだ余韻が続く状態ですが、今週末も興味深い試合があります。日曜日はピークです。

シャクール・スティーブンソンVSアルテム・ハルチュニャン

123456789101112R
シャクール
9
9
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
118
ハルチュニャン
10
10
9
9
9
9
9
9
9
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9
9
110

相変わらずシャクールは手をほとんど出さず、一発も食わず分析にラウンドを費やす。当たってないが攻めているハルチュニャンにつける。ハルチュニャンは元は大きそう。体格がいい。分析完了か、全く食わずに軽い左を当てていくシャクール。ハルチュニャンも基礎技術が高くパワーもあるので一方的にはなっていないが、正確さが違う。

全くパンチが当たらない、来る前に予測、全てかわされ、キャッチされてしまう。ハルチュニャンはどうしていいかわからないのではないか。しかしシャクールも強メンタルで塩試合を崩さない。

読み切ったシャクールが倒したくて前に出てくるようになったので、ハルチュニャンは被弾覚悟で打ちに行くしかない。普通のパンチはまず当たらないのでアッパーなど軌道の読めないパンチで攻めたいがシャクールタイムになってきた。

シャクールは負けない省エネボクシングを確立したのかな。
相手のパンチは全部無効化してスタスタ歩いて相手を殴る。正確性で上回る。無理をしない戦い方。

9回、この省エネファイトで倒しにきているシャクールに対しハルチュニャンのパンチも当たるようにはなってきたが、芯を外しているのか、カバーリングしているのか、シャクールに効いた様子はない。

シャクールは守りを固めて相手の隙を小突くような省エネファイトなのでやはり攻撃の迫力がなく、ハルチュニャンは心身共にきついとおもうがKOされるようなダメージはないだろう。すごい厄介なテクニシャンだが、これでP4Pといわれても退屈すぎる。会場は盛り上がらず帰るひともいる。

タンクにも勝つとおもうが間違いなく判定だろう。

パンチを全部無効化して小突く人。

以下過去記事--------------------------------

スティーブンソンの楽勝が予想されているが、ハルチュニャンは実力者です。勝つ気満々です。

ハルチュニヤン
「僕はドイツ在住のアルメニア人です。またニューヨークに戻ってこれてうれしいです。マーティンとの試合で負けたが、観客は僕が勝ったことを知っています。素晴らしいトレーニングキャンプをやった。この試合に向けて準備ができている。シャクール・スティーブンソンが優れたファイターであることは知っています。彼は世界チャンピオンで、私たちはオリンピックで戦ったことがあります。彼は銀メダリストで僕は銅メダリストで、世界選手権、WBCで戦っています。誰もがシャクール・スティーブンソンが負けるのを見たいと思っています。多くの人が彼は退屈だと言いますが、それが彼のスタイルであり、うまくいっています。ファン全員に、僕が彼と良い試合ができることを披露したいです。」

たぶんアマでは階級が違うので直接対決はないとおもう。
ハルチュニャンはアマチュア経験豊富でかつては現ミドル級王者のカルロス・アダメスに勝利したりもしている。

シャクールはクリーンヒットはおろか、まともにパンチを一発も食わないスタイルなので、それをハルチュニャンがどうやって突破するかにかかっている。タンクのような恐ろしいパワーという面で怖さはない。

これがシャクールにとってトップランクでの最後の試合だそうです。マッチルームかPBCに移籍するだろう。

前座も注目です。オシャキー・フォスターの相手はコンセイソンです。王座交代あるかもしれません。

ウィリアム・セペダ vs. ジョバンニ・カブレラ

30勝26KO、いつまで世界前哨戦をやってるの?という、世界王者になれる実力が既にあるとおもわれるセペダだが、サム・グッドマンと同じで王者が強いのでなかなか挑戦に至らない。打ちだしたら止まらない、サウスポーでより完成度の高いミゲル・ベルチェルトのようなファイトをするセペダだが、トップアマチュアのキャリアもあり、そんな彼よりも上の実力者がいたからこそ頂の険しさをよくわかっているのだろうか。王者に勝てるかはわからないが、素晴らしい実力と内容でここまで来ているとおもいます。

対するは22勝7KO1敗。負けはイサック・クルスだけというジョバンニ・カブレラだが、何がそんなに強いのかまるでわからない印象だった。イサック・クルスの不器用さばかりが目立った試合でカブレラにセペダを倒すパワーはない。

トレーナーだったらセペダのファイトは満点でしょう。

井岡一翔VSフェルナンド・マルチネス

別記事で井岡はここで負けるんじゃないかなと書いたが、マルチネスをそんなによく見ている、知っているわけではないが、アンカハスとの2試合、その後のジェイド・ボルネア戦をみて、強さを感じました。

かなり小さなインファイターで年齢も32歳と決して若くはないが、荒っぽくエネルギッシュでタフである。相手を倒すべくインファイトを仕掛けてくるが、距離があってもブロッキングやヘッドムーブが上手く、フットワークもあり被弾しない、かなりのテクニシャンなのだ。単純なブルファイターではない。

レベコ戦のように井岡のテクニックとボディで打開できるか、マルチネスの体力が井岡を飲み込むか

あとは関係ないですが8月4日の

イスラエル・マドリモフVSテレンス・クロフォード

これは興味深いです。
プロではクロフォードが圧倒的なキャリアと実力を誇りますが、マドリモフはアマ最強レベルでアクロバティックなフィジカルモンスターの要素があります。運動神経の塊です。

アマのキャリアは段違いですが

井上尚弥のフェザー級初戦がいきなりルイス・アルベルト・ロペスみたいな感覚を味わえる試合と言えそうです。

クロフォードに勝ったら美味しいもんな。
負けたら表舞台から消えるかもしれない危うさもあるけど。

アメリカVSロシア圏を切望する私だけが盛り上がってるのかもしれません。

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