
この試合はTV観戦ですが久しぶりにちゃんと日本人の試合を見ることになりそうです。
どちらも小休止、時間稼ぎと若干言えなくもない日本クオリティのマッチメイクですが
八重樫は特に激闘続きだったので、調整と感覚を戻すにはアリな試合かとおもいます。
井上尚弥VSデビット・カルモナ
カルモナといえば井上が圧倒したワルリト・パレナスと引き分け
オマル・ナルバエスにはキャリア唯一のKO負けをした選手ですが
その他ははっきりとした負けのない安定感のある選手。
5分しているように上手いんだけど決め手に欠けポイントをとりきれない。
パワー型の選手ではありません。コンビネーションとまとまりのある好選手ではありますが。
映像は直近の試合ですが、この試合もスプリットでギリギリの試合だ。
いい選手なのは間違いないですが有効打では相手の方が上回っている気もします。
粘りと技術の地味な選手ですが、井上のパワーとスピードには成す術がないでしょう。
いつでも井上がKOできそうですが、完璧な試合運びとカルモナの技術を体験するためにも中盤くらいは試合が長引いて欲しいなというくらいです。
カルモナ陣営としてはまともにやっても勝ち目がないので徹底したカウンター狙いや
破れかぶれな大砲、当たればラッキー的なパンチを用意してくるかなぁというくらいか。
ラッキーパンチを食って効いた時、どうなるのか?
試合中にアクシデントがおきたらどうなるのか?
井上に関してはそれくらいしか不安な要素はない。
全階級で一番速いんじゃないかな。
八重樫東VSマルティン・テクアペトラ
八重樫だから文句はいえないが、この相手は若く風貌も雰囲気はあるがとても世界挑戦するような戦績ではない。
よく見つけてきたなというレベルだ。大橋ジムも国内専門で格下興行も多い。これからに期待という段階だ。
テクアペトラは戦績の割には強そうで、遠距離からのジャブも伸びる。
パワーもありそうだ。
しかし多くのメキシカンの伝統か、パンチのモーションが大きくややスローだ。
一発一発に間や隙が多い。コンパクトに振れば進化の余地はあるだろうに。
こういう若い荒武者に八重樫がどう対処するかだ。
高山のように古傷と相手のラフな攻めに世界未満の選手に屈するケースもある。
打ち合いにつきあい、大振りパンチを被弾するようだと意外な苦戦があるかもしれないが、メンドサ戦の序盤が素晴らしかったようにスピードと技術差で圧倒してくれないと困る。
元々、勘もセンスも抜群の八重樫、いつも少々の被弾をよしとして開き直って激闘するクセがあり無駄にジャブを食い顔面を腫らすことが多いが、この試合は雑にならないで欲しいなぁ。
テクアペトラは番狂わせ狙いでやけくそにラフにくるでしょう。
その他試合
井上弟のセンスはいいなとおもう。
もう河野より強いんじゃないかとおもうくらい。
しかし兄より体が強そうにみえて未だ1KOなのは攻守の切り替えが鈍い
攻防分離、力みすぎ、詰めが甘いなどまだ未熟な点があるからだろう。
その他、実は松本亮の強さがわからない。
大柄でアッパーやボディなど手数が止まらない面白いボクサーだとおもうが、キレ、スピード、上手さを全く感じない。
セレスティーノ・カバジェロのような規格外のレアケースだ。
いつまで東洋の格下と戦い続けるんだろう?
井上の親戚もよくわからない。
才能があってもこの階級で東洋の格下、しかも常に水増しっぽい小柄な選手とやっていては何も査定できない。
階級が階級だけに国内トップと絡み、さらに本場を目指さないと無理だろう。
キャリアの積み方が難しいが、まずはまっとうに日本人と戦い日本チャンピオンのベルトを目指すべきだ。