サブスクリプション/金の卵を産むガチョウ(Golden Goose)

スペンスVSポーターにカネロVSコバレフ、しかし個人的にはその間に行われる10月18日のオレクサンドル・グヴォジクVSアルツール・ベテルビエフの方が純粋に楽しみなんじゃいと書きたくてはじめたが、話がどんどん逸れていくのだった。

10月18日、ペンシルベニア州フィラデルフィアでWBCライトヘビー級王者オレクサンドル・グヴォジク(17勝14KO)VS IBFライトヘビー級王者アルツール・ベテルビエフ(14勝全KO)の統一戦が行われる。

この非常に興味深い戦いの勝者は、WBA王者のドミトリー・ビボルやセルゲイ・コバレフVSカネロの勝者との対戦の可能性が開かれる。

グヴォジク
「ベテルビエフに対し個人的な感情はありません。彼の事はよく知りません。確かに10年前にアマチュアで戦って私は彼に負けていますが、鼻を骨折していました。言い訳はしません。今は違います。10年の歳月が流れました。」

グヴォジクは王座を戴冠した時の相手、前王者アドニス・スティーブンソンの事を心配している。(試合後意識を失い脳手術を受けた)

グヴォジク
「いつも、スティーブンソンのニュースを探しています。95%回復したという話を聞いた。彼の奥さんのインタビューもみました。今は健康な生活に戻ったようで私は安心しました。ボクシングでは何が起きるかわからない。だからベテルビエフをノックアウトできるかと言われても私にはわかりません。蓋を開けてみなければ・・・」

グヴォジクがノックアウトを狙うのは無謀だ。彼の強みはアウトボクシングにある。トミー・カーペンシーやメディ・アーマーにパンチを打たれたが、ベテルビエフは彼らよりはるかに危険なハードパンチャーだ。

そんなグヴォジクは、セルゲイ・コバレフVSカネロについて、コバレフの勝利を支持している。

グヴォジク
「アンソニー・ヤーデ戦をみました。ヤーデは非常にタフで大きく強かった。彼がどうやってライトヘビー級の体重を作ったのか不思議です。しかしセルゲイは本物の男であることを示しました。8ラウンドは危なかったが、積極性を失わずヤーデを倒した。セルゲイの素晴らしいパフォーマンスでした。カネロですか、本当に面白い試合ですね。

セルゲイにサイズのアドバンテージがあるし彼は本物のライトヘビー級です。カネロはミドル級です。しかしやってみないとわかりません。カネロにはとても戦略的なチームがあり、セルゲイを分析しているとおもいます。セルゲイに勝って欲しいけど本当に難しい戦いになるでしょうね。」

セルゲイ・コバレフは8月24日のアンソニー・ヤーデ戦で敗北寸前のピンチを味わったが、強いハートを示し11ラウンドでヤーデを止めた。グヴォジクは、サイズのアドバンテージを理由にコバレフを支持したが、ネバダ州ラスベガスのカネロ贔屓なジャッジや群衆の前でそれを達成するのはかなり難しいだろう。

テディ・アトラス(グヴォジクのトレーナー)
「コバレフはカネロに対してレバレッジを効かせている。DAZNは11月にカネロに対し何としてもビッグネームが必要だったんだ。

コバレフはボーナスをもらったようなものだ。ギャラは1200万ドルと言われているが、さらに数百万ドル追加されるだろう。DAZNの雇われ社長、ジョン・スキッパーは苦しい立場にいる。彼はいい仕事が出来ていない。

彼は金を使いすぎた。撒いた金を回収しなければならない。(莫大な継続課金契約者を獲得しなければならない。)いいかい、スキッパーは崖っぷちなんだ。そんな裏があるからコバレフは美味しいポジションにいるといえるんだ。

10月はゴロフキンVSデレビヤンチェンコがある。12月はアンソニー・ジョシュアVSアンディ・ルイスの再戦、大きな試合が予定されている。だからDAZNはどうしても11月に請求書をきる必要があったんだ。(大きな試合を組む必要があった)3億6000万ドルを約束したカネロを使ってね。」

アトラスはDAZNの会長であるジョン・スキッパーは、一番契約がとれるゴロフキンとの3部作を拒否したカネロに金を払いすぎたため、ピンチに立たされていると確信している。DAZNにはカネロVSゴロフキンの3部作が必要なのだ。継続課金契約者が一番見込めるコンテンツなのだから。

DAZNと契約して以来、カネロはロッキー・フィールディングとダニエル・ジェイコブスと戦ってきたが、あまり契約を獲得できなかった。相手がコバレフであればファンに強く訴求できると考えている。

テディ・アトラス
「DAZNはゴロフキンにもっとお金を払う必要があるだろう。なぜならゴロフキンがDAZNと契約したのはカネロとの3戦目の合意があったからだ。彼はまだ約束を果たされていない。ゴロフキンはDAZNに対して脅迫的だった。彼に権利があるんだ。適当な事を言ってるんじゃなく信頼できる筋からの情報だ。ゴロフキンはDAZNと契約して町をルンルンスキップしていたよ。

いいかい、このまま契約不履行ならばゴロフキンはDAZNをとんずらするつもりだよ。契約不履行という理由があるからね。でもDAZNはゴロフキンを失うわけにはいかない。デレビヤンチェンコ戦のギャラが上がっても驚かないよ。そこには大きな圧力がかかっているんだ。」

アトラスは、元IBF / IBO / WBA / WBCミドル級チャンピオンのゴロフキンが大騒ぎを起こす可能性があると考えている。なぜなら、カネロとの3戦目があると言われてDAZNと6戦の契約を結んだからだ。

テディ・アトラス
「DAZNはあちこちで小金をまき散らしていろんな火種を作っているね。彼らは金の卵を産むガチョウをよく確認する必要がある。カネロ、偉大なラテン系ファンに支えられたペイパービューの王様。繰り返すけど、コバレフはカネロに対してレバレッジを効かせているよ。このレバレッジは勝利という大金を手にする可能性があるものだよ。

けれど、試合はカネロの側にある。コバレフはもう引退に片足を突っ込んでいる年寄りだ。最近の試合で脆弱さを示している。しかもタフな試合をしたばかりで休む暇もなくこの試合を迎えることになる。それを承知で引き受けたんだ。大金をちらつかされて。」

セルゲイ・コバレフは脆弱な年寄りだ。カネロは完璧なタイミングでこの試合を掴んだ。しかしコバレフは未だに大きく才能豊かで危険を孕んでいる。最近はトレーナーをバディ・マクガートに変えて復調してきている。

サブスクリプション、継続課金、ずっとお金を吸い取るぞ・・・
最近流行りの言葉だが、嫌な響きです。

上記は私の意見ではない事をお断りします。

何がいいたいのか

魑魅魍魎なビジネスの世界の観点でみると、金の卵を産むガチョウ、カネロとゴロフキンに負けはありえない気がします。DAZNという会社の存続に関わる事態です。(少なくともボクシング部門においては)

しかし金の卵を産むガチョウは作り出すものではなく成り上がるものだと信じたい。

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