この試合も目前に迫ってきました。ネリ戦の余韻も冷めやらない、この間隔で試合してくれることが私にとっては一番ありがたいです。クロフォードみたく年一とか嫌ですもん。
こちらに書いたように、栄光からの奈落のコントラストが顕著なのがボクシング、八重樫は激闘王として長きにわたり3階級を制覇したが、八重樫を圧倒したイーグル・デン・ジュンラパンはすぐに消えてしまったなぁ。
だからどんな試合も気を抜けないのですが、それを一番わかっているのが井上尚弥なので心配はしていません。わりと初回に強く出て恐怖を植え付ける最近の井上尚弥なので、初回KOであっても驚きません。
しかし高齢のドヘニーは前半に強いというのはありますが。
ニックネーム通り一発の「パワー」は過去一かもしれないドヘニーですが、打たれ強くもスタミナ豊富にもみえないので、個人的には中盤までには決着するとおもっています。
一番警戒すべきはドヘニーの体重です。当日のリバウンドはもちろん、37歳の彼は計量をクリアできるかどうか。大金がかかっているので大丈夫だとはおもいますが、高齢だと落ちにくいですよ。
メインカードよりも勝負論があるのが前座のこの試合です。
武居由樹VS比嘉大吾
私は未だに武居のことがよくわかりません。天心の方がわかりやすく速く上手くセンスがあるようにみえます。
距離が遠い、タイミングが独特、パンチが恐ろしく強い、というのはわかりますし、オーソドックスに強いジェイソン・モロニーに勝った事実は尊重しますが、どうしてもそんなに上手くも強くもみえないところがあります。モロニー戦の12回は4回戦ボクサーのようでした。
対する比嘉大吾はとてもわかりやすいスタイルです。距離を詰めて殴り合ってなんぼの選手です。被弾もします。フローイラン・サルダールに2-1、ナワーポン・カイカンハに直球勝負でKOしてますが、決着まで互角の殴り合いでしたので、このあたりが実力なのかなという印象です。バンタム級だとフィジカルやパワーが突出していると言えなくなっちゃいました。
個人的な予想は比嘉を応援したいですが、たやすく接近できる、顔面にパンチが当たるとは考えにくいので、ガードをしっかり固めてプレスしてナワーポン戦同様にボディで削っていくのがいいのではないでしょうか?そこからアッパーや右オーバーハンドを織り交ぜていく。先日のロペスVSレオのように、武居がやりにくい、そうとう消耗、削っていく泥臭いファイトが必要だとおもいます。
モロニーよりもブルーノ・タリモという選手に苦戦していましたし。
最近見ていておもうのはプロアマ通じてアッパーが上手い人は強い。比嘉のではなく武居のアッパーがさく裂するかもしれませんが、どんなにタフでもアッパーだけには耐えきれない、そんな残像があります。食ってはいけないパンチです。
その他試合はよくわかりませんが、イスマエル バロッソさんはちゃんと来日して計量クリアできるのだろうか、もう41歳です。この人のパンチは独特です。砲丸投げのような拳です。
佐々木はWBOの2位ですが、バラはOPBFの9位です。実力というより半引退状態だったからでしょう。苦戦するかもしれませんが燃えることは出来ません。
下町という選手はもしかしたら彼がSバンタムで一番の脅威かもしれません。デカいです。
まぁ、メインとセミだけで大変貴重な興行ですが。
ふとおもったが、バンタム級は世界王者が全員日本人ですが、誰一人中谷潤人とやりたいと言いませんね。