昨日はUnextでムビリVSデレビヤンチェンコをのんびり観戦していましたが、試合の間に過去の名勝負が無造作に流れていて見入ってしまいました。
マービン・ハグラーVSジョン・ムガビ
25戦25勝25KO、モスクワオリンピックウェルター級銀メダリストの下地もあるムガビは恐怖のパンチャーで、誰もが怖がっていたとおもいますが、そんな怪物をハグラーが引き受け両者魂の殴り合いの果てにハグラーのKO勝利。ムガビはその後世界王者にはなりますが、もうかつての勢い、輝きは消えてしまいました。そしてこんなすごい試合を勝ち抜いたハグラーは、次戦でレナードにムガビ戦とは真逆の逃げファイトをされ、なんと引退してしまいました。こんな未来は予想できないよ。
魔法が解けるまで/The Beast (野獣)ジョン・ムガビ
ミッキー・ウォードVSアルフォンソ・サンチェス
アルトゥロ・ガッティとの死闘で伝説、映画にもなったヒーローのウォードは有名ですが、このサンチェスなる選手、知らなかった。すごい強い、まるでチャベスみたいだ。ここまで16勝15KO無敗でした。6回までウォードからダウンも奪い、圧倒的ですが、7回にウォードのボディ一発で悶絶、その後は下降の一途を辿りました。知らない選手だったですがめちゃくちゃ強い。もう練習しなくなっちゃったのかな、再起2戦目がビンス・フィリップスというのもよろしくなかった。
ビンス・フィリップスVSコンスタンチン・チュー
チューが負けたといえるのは実質この試合だけだったとおもいます。まさかの番狂わせでフィリップスはチューにパワーを感じなかったと言ってましたので、コンディションが悪かったのかなと想像していましたが、チューも強い、調子は悪くなさそうです。ただただこの日のフィリップスが神がかっていました。パンチも才能もあったフィリップスですがやはり長続きはしませんでした。
トミー・モリソンVSマイケル・ベント
人気者のトミー・モリソンは壮絶な人生を生きたが、死んでしまうんではないかというようなノックアウト負けが多かった記憶がある。この試合は逆転KOだがベントの勢いがすさまじい。こんなに派手に勝ったベントは初防衛戦でハービー・ハイドと対戦し、7回KO負けで王座から陥落。試合後の控え室で倒れた後、病院で外傷性脳損傷と診断を受け、この試合を最後にボクシングを引退。
先日、壮絶なノックアウトで敗れたルイス・アルベルト・ロペスに軽い脳出血がみられたとのことで、再起すら不可能かもしれない。自信満々、強気な態度の裏では、いつもアウェーでボクシングの基本も知らない、路上の喧嘩でここまできた選手だったので、負けるのは時間の問題で、むしろ3度も防衛できたことを驚いているとマネージャーが話していた。
人生はいつ何が起きるかわからない。
絶頂から奈落のコントラストが凄まじい。