ウィークエンドプレビューならぬウィークエンドレビューです。
ゴロフキンVSデレビヤンチャンコ
ジョナサン・バンクス
「私のせいです。ゴロフキンは生死をかけた準備をしてこなかった。引退するか、全てを変える必要がある。自分の選手がこんなに打たれるのはみたくありません。私は判定がきらいです。もっといい選手だとわかっています。責任は私にあります。もっと早く試合を終わらせるべきだった。相手は若く元気だからね。初回のダウンで一気に決めたかったけど相手のヘッドムーブが邪魔だった。ゴロフキンはファンを喜ばせようと試合を長引かせたのかもしれない。ディフェンスもオフェンスもアウトプットを増やすこと、この2つしか取り組んでいないけど試合ではそれが出なかったね。相手を前に出させてはいけない。」
長いキャリアで今のスタイルを築いたゴロフキン37歳をいまさら変えることは難しいだろう。今の状況に合ったスタイル、強みをさらに強化する最小限の取り組みだけに特化した方がいいとおもう。
また、コメントであったようにゴロフキンの相手の中では、カネロ、ジェイコブス、デレビヤンチェンコが極上だっただけで彼らは誰とやっても接戦となる実力者だ。ゴロフキンの偉業(無敗で17連続KO防衛)は素晴らしいが、それまで最強の相手がデビッド・レミュー程度であったのだ。セルゲイ・デレビヤンチェンコが強かったという事を忘れてはいけない。
そして、劣化した、もう年寄りだ、といってこぞって村田戦を煽ったりベストタイミングだという風潮にはついていけない。
中谷潤人VSミラン・メリンド
https://www.youtube.com/watch?v=jtN7rZCQBk0
中谷の圧勝で20連勝15KO
いいマッチメイクであるし、階級的にも中谷が次の日本人世界王者候補ナンバーワンだろう。世界挑戦までに20連勝(無敗)を積み上げた日本人もなかなかいない。立派だ。
しかしこの試合が決まった時から、世界前哨戦だ、試練だという声ばかり目にしたのでいわせていただくと、メリンドはライトフライ級の選手で中谷とは身長で10センチ以上小さく、31歳だが歴戦のダメージがみられ、八重樫戦をピークに、ブトラー戦、田口戦、拳四朗戦でかなり消耗し落ちた選手、もう過去の選手だという印象が強いのは誰の目にも明らかだ。
こういうピークを過ぎた選手ではなく
ジエメル・マグラモVSムハマド・ワシーム
フリオ・セサール・マルチネスVSアンドリュー・セルビー
みたいな上昇中のランカー対決こそ世界前哨戦に相応しい。
中谷はかなり有望だけど世界戦の前にエリミネーターが必要なのでは?
その他の話題
孟繁龍(16勝10KO)
ベテルビエフVSグヴォジクの勝者との対戦が内定。謎の中国人ファイターが野獣に挑むことが現実的なところまで来た。トップアマでプロでも全勝だからその資格はあるが、アジア人がライトヘビー級のトップクラスに挑むのはちょっと新鮮だ。
デビン・ヘイニーVSヘクター・タナジャラ
ヘイニーは意味がわからないがWBCの暫定ライト級王者なんだな、11月7日に無敗プロスペクトのタナジャラと戦うようです。ヘクター・タナジャラはリオ五輪代表だったカルロス・バルデラスに勝ったこともあるアメリカのトップアマ。怪物君、エドゥアルド・エルナンデスを初回KOしたロジャー・グティエレスにも判定勝ちしている。
上記で中谷に期待している上昇中の無敗対決。本場はさすが、というかヘイニーが特別なだけかもしれませんが。ザウアー・アブドゥラエフ戦の出来でヘイニーがライト級ホープトップに躍り出たとおもいます。ゲルボンタ・デービスもヘイニーには分が悪いかもしれません。距離を詰めるのがものすごく難しそうです。
イスラエル・マドリモフ
過去エロール・スペンスに倒されただけのアレハンドロ・バレラをTKO。WBAインターコンチネンタルスーパーウェルター級王座を防衛。
マドリモフ
「偉大なGGGの前座で試合ができてうれしい。私はGGGの過去を追います。リングで彼と同じ興奮をもたらします。TKOは作戦どおりです。彼の力が落ちてきたので仕留めにいきました。少し戸惑いましたが2ラウンドで調整しました。次の相手は誰でもいい。世界戦の準備も出来ています。」
まだ4戦全勝だが、下部タイトルを持っているので挑戦圏内だろう。中央アジアなのにスリックなスイッチヒッターで、好戦的なマドリモフだがややバラバラしてるしパンチを被弾する選手ではあった。スーパーウェルター級の選手だが、ミドル級のパワー、サイズ感というよりはウェルター級な感じだった。いずれにせよ米国外のホープなので今後が楽しみだ。
イバン・バランチェク
お帰りなさい。まったく変わっていなかった。エキサイティングだけども・・・