カネロ勝利の予想は変わらないが、過去2戦(スミスとユリディン)とは違うと信じたい。
WBOスーパーミドル級王者のビリー・ジョー・ソーンダースは、名前こそ出さなかったが、勝つためではなく金のために戦った男たちと自分は違うと語った。
2月に行われたWBCの指名試合、カネロの相手、アブニ・ユリディムは本気にみえなかった。昨年12月のカラム・スミスはカネロと12ラウンド戦うことだけで満足しているようにみえた。
そんな男たちと自分は違うと主張した。
ソーンダース
「俺はずっとボクシングをしてきた。5歳の頃からやってきた。俺がここにいる理由は勝つこと意外にない。富や名声のためじゃない。勝つためにここに来た。これまで勝つためにカネロの相手をした男はいなかったとおもう。多くの相手が小切手を受け取り、立ち去って行った。土曜の夜に俺がリングに持ち込むような、心、魂、IQを持った男はいなかった。」ソーンダース(30勝14KO)は対戦相手に対するトラッシュトークで有名だが、カネロ(55勝37KO1敗2分)に対しては誠意をもって対応した。
ソーンダース
「カネロについて悪くいうつもりはない。偉大な功績を残してきた素晴らしい王者だ。しかし人生には試練の時がある。自分がどこから来たのか、ここまで導いてくれものを忘れてしまうと自分を苦しめることになる。土曜の夜、カネロはベルトを持ち帰るには不適切な相手に出くわすことになるだろう。良い試合になるだろうが、俺は絶対に勝ちたい。」トム・ソーンダース(父親)
「息子にはアマチュアの血統がある。全てが揃って準備も出来ている。この日のために人生をかけてトレーニングしてきた。土曜の夜は特別な何かをみることになるでしょう。勝者は一人、ビリー・ジョー・ソーンダースです。故郷の人と話したんだが、この試合にはジプシーの魔法がかかっているんだ。」7万人を超えるカネロのファンが集まると予想されているが、ソーンダースは気にしていない。
ソーンダース
「こういう経験には慣れている。18歳でオリンピックに出たんだ。何百万人もの人々の前に踏み出す時でさえ俺の肩にプレッシャーはかからない。」ソーンダースは2017年に、デビッド・レミューの地元モントリオールで人気の強打者相手にあっさりと勝利を収めてもいる。
華麗なテクニシャンスタイルの印象と違い、ズングリ体型なソーンダースはカネロより少しだけ背が高いが大きな差はない。そしてカネロにとっては久々のサウスポーかな。
かつては、非力、打たれ脆そうな一面も感じ、村田諒太のターゲットと言われていたように記憶している。
ソーンダースの評価が一変したのは2017年、デビッド・レミューを完封した試合だ。
こんなに上手いのか、こんなに差があるのかと。
あの試合以上のソーンダースを未だ観ていないけれど、あの試合の再現が出来れば、たとえ判定でもジャッジは無用だろう。もちろん、カネロはレミューとは何もかもレベルが違うだろうが。
ソーンダースを信じて応援したい。