
マニアであれば、世界基準であれば、これ見逃せない試合ですね。接戦となるのか、寺地VS京口みたいなはっきりとした結末となるのか。
ドミトリー・ビボルVSヒルベルト・ラミレス
カネロを破り名をあげたビボルですが、こっちの方が試練といえるかもしれません。
ヒルベルト・ラミレスはここまで44勝30KO無敗、Sミドル級王者として5度の防衛を続けてきました。このまま地味に防衛戦を重ねていれば、メイウェザーの記録を破って無敗で引退という記録は作れたであろう。しかし身長189センチ、リーチ191センチの彼はビッグマッチと適正階級を求めてLヘビー級に進出してきた。
Sミドル級時代はサウスポーの技巧派として軽量級のような身のこなしと隙のなさで盤石の防衛を続けてきたが、インパクトには欠けた。判定も多かった。しかしLヘビーに上げてからは全KOだ。Lヘビー級のどの王者よりも体格がいい。
勝てば、メキシコの同胞、カネロの仇打ちにもなり、自身の無敗記録も更新、P4Pに名を連ねるファイターになるだろう。
対するビボルは、ザ堅牢、ベーシック、オールドスクールスタイルで全てに勝ってきた。といってもキャリアはまだ20勝11KOだ。井上尚弥に似たようなキャリアといえる。
カネロを下したことで、名前はビボルの方が先行しているが、ビボルに不足しているのは、階級相応のパワーともいえるので、カネロよりも15センチは大きいであろう、ラミレスはやってみないとわからない、キャリア最高レベルの難敵だ。
共に、左右のエリート、教科書的でスピードがあり隙のないファイター。リングに上がってみないと安易な予想は出来ない。リングIQでわずかにビボルかな。
デビッド・モレルVSアイドス・イェルボシヌリ
コアなファンしか知らない名前。
オズバリー・デビッド・モレル・グティエレス・ジュニアはキューバ、ジュニアのトップアマからわずか3戦目でタイトルを獲得したニュージェネレーションでまだ24歳、7戦7勝 (6KO) 無敗。デカい、エキサイティングなエリス・ランディ・ララみたいなスタイルで、今のところ無敵で注文がない。全階級屈指のダイヤモンドかもしれない。
しかし国柄、キャリアのなさ、知名度のなさで今のところビッグネームにはスルーされ続けている。ハイリスク、ローリターンな俊才だ。
対する、アイドス・イェルボシヌリはさらに無名で初耳くらいの選手だが、GGGのカザフスタンのアマチュア上がり、プロでここまで16勝11KO無敗だ。
速くて切れるモレルに、重厚さのヤボシヌリーというスタイルマッチになるだろう。
有名だから強いのではなく、真の実力者は常にどこかにひっそりと潜んでいるものだ。