西岡が名誉王者となったためそのタイトルの決定戦です。両者バンタム上がりでSバンタムでの実績ありません。
Sバンタムの世界ランカーにしてみたらブーイングもののタイトルマッチかもしれません。
マレスはバンタム級のスーパー4を制した若き俊才。オリンピック出場経験もあるエリート。
NABO北米バンタム級王者
第2代WBC/Silver/バンタム級王者
IBO世界バンタム級王者
第13代IBF世界バンタム級王者
アブナー・マレス(メキシコ)
Abner Mares
23戦22勝(13KO)1分
モレルは2000年にフライ級王者となり、ブランクなどありつつも長くトップに君臨している古豪です。
WBOバンタム級も最近制したこともありますが(暫定王者、その後返上)昔は強かったよ的な印象。
今は昔の技術でなんとなやってます的な人で長谷川の対戦者にもリストアップされたことがありますが犯罪歴があり日本に入国できなかった過去も。
初代IBA世界S・フライ級王者
WBA世界フライ級王者
第8代NABO北米S・フライ級王者
WBO/Inter-Continental/バンタム級王者
暫定WBO世界バンタム級王者
エリック・モレル(米国)
ERIC MOREL
47戦45勝(22KO)2敗
個人的にモレルのボクシングは好きです。10年以上前、フライ級王者時代はかなり強くて巧くて、日本人はフライ級はもう無理といわれた時代もありました。今はすっかりはげ上がってしまいました。
試合は若く元気なマレスのスピードとスタミナに古豪モレルが受け身で応戦するという予想通りの展開。
上手さのあるモレルですが年齢とSバンタムという階級ではスピード、パワーともいまひとつ、時折クリーンなパンチを入れる場面もあるものの現在の総合力で旬なマレスに判定負けという、大方の予想通りの内容になりました。
全盛期ならモレルのボクシングクオリティの方が高かったであろう・・・この人に野心や向上心はもうあまり感じられず、いい試合があればやる程度のモチベーションで今後も細々やっていくのかな?
といってもWBAバンタム級王者なら完封してしまうスキルは残していますが・・・
方やマレスは伸び盛りの俊英でこれからを期待されている逸材、たしかによくまとまって穴が少なく好ボクサーの印象はありますが、特筆すべき武器はありません。負けにくいがはっきり勝つ武器もない、優等生的なボクサーです。
ドネアをはじめSバンタムにはビッグマネーチャンスが多いので参戦してきたんでしょうが、体格も小さくスケール感はありません。ガッツはありますが。メキシコ軽量級の未来を担う選手でしょうがジョニゴンのスケール感、モンティエルの天才性は感じません。
とはいえ、総合力は高く、ファン・マヌエル・マルケス的安定感あるスタイル。以外と負けにくい完成度だとおもいます。
大手から手厚いプッシュを受けている選手ですのでビッグマッチに絡んでくるでしょう。
軽量級のスター候補ではありますが現状ではバンタムの山中、西岡、長谷川の方が特徴的な武器を持つ怖い選手だとおもいます。
仮に西岡がドネアとの試合が組めなかったらマレスとやってSバンタムの厳しさを思い知らせて欲しいとおもいます。
なにはともわれいい選手なのでこれはこれで本場オッズは五分くらいかもしれません。
あんまときめかないけど日本人が絡む軽量級のスターの今後、注目です。
ちょっとはランカーたちと防衛戦してその強さを確認させてほしいです。
また昨日はWBA本当のバンタム級チャンピオンアンセルモ・モレノVSデビッド・デラ・モラがありました。
デラ・モラは日本でWBA偽りのバンタム級チャンピオンと戦って引き分けに等しい内容でしたが・・・
モレノがいつもと違って余裕こいて距離つめて前に前に圧力かけて力こめたパンチでダウン奪って棄権させてしまいました。
確実に勝てる相手だったのでKOを意識したのでしょう。
モレノの特徴は長い距離での塩づけアウトボクシングなのですがやればパンチも強いのが曲者です。
ロリーも相当効かせられたようだし。
ただ今日のようなやや雑な内容ではドネアのシャープネスに屈するだろうとおもいます。
Sバンタムに上げるようですが王座がスライドしないことを祈ります。