
ひとつは9月13日、カネロVSクロフォードのアンダーカードで組まれたそうです。
クリスチャン・エンビリVSレスター・マルティネス
エンビリ(あるいはムビリ)は筋肉マッチョなタイソン型で速くてパワフルでとてもエキサイティングなファイトをします。Sミドルで身長174センチしかありません。賛否ありますが筋トレしまくっているみたいです。(筋トレすると身体が固く、打たれ脆くなりうる)
いつのまにか、ランカーではなく暫定王者になっていたようです。カネロとの対戦がみてみたい猛者ですが、いつもパワー全開というわけではなく、対策されると粘られる、それでもパワーでなんとかしてきた無敗選手です。こういうタイプはカネロに通じない(カネロの耐性が尋常ではないから)気がしますが、空気を読まずにガンガン行ってくれるとおもうので楽しみな存在ではあります。
対する、無名の(じゃない方)レスター・マルティネスは以前取り上げた選手です。
ボクシング不毛の地、グアテマラから来たトップアマチュア選手で、アマでは帝王であったアーロン・ロペスに勝利し名前を売り、プロデビュー戦でリカルド・マヨルガに勝利した選手です。最近はやや試合枯れですが19勝16KOまで記録を伸ばしてきました。
今は仮想カネロとなってクロフォードのスパーリングパートナーを務めているそうです。
エンビリのフルマッチョパワーが通じない、無効化されて(じゃない方)レスター・マルティネスの勝利もありうるかとおもいます。マルティネスのバランスやパワーもまた脅威です。そのくらい優れた選手です。
ジャロン・エニスVSウイスマ・リマ
10/11WBA世界スーパーウェルター級挑戦者決定戦だそうです。
P4Pでもトップレベルに評価しているジャロン・エニスですが、マッチメイクが残念です。ウェルター級を返上しSウェルターに来るなら、強さの増したセバスチャン・フンドラとか人気者のバージル・オルティスとか、化け物っぽいバフラム・ムルタザリエフと戦えばいいのに・・・
というかテレンス・クロフォードとやってくれないと一生クロフォードより下の評価で終わりそう。
相手の(じゃない方)ウイスマ・リマという選手を全く知らないので、またこんな無名とやるのかぁ時間の無駄だなという印象ですが、無名でも侮れない相手といえそうです。
アンゴラ生まれのポルトガル在住とのことで、ミステリアスな選手だが、骨太でタフなファイトをします。この試合は191センチもある無敗プロスペクト、アーロン・マッケンナに屈しましたが内容では負けていないようにみえます。その後強豪に3連勝でチャンスを掴みました。いわゆるハイリスク・ローリターンな選手ですが、挑戦者決定戦ですので通過点としてエニスには避けて通れない道なのでしょう。
エニスは丁寧に戦えばディフェンスも上手いので負けることはないでしょうが、リマという選手も運とタイミング次第で世界王者になれそうな器です。
どちらの試合も、じゃない方に注目だ。
佐々木尽を子ども扱いしたブライアン・ノーマンVSデビン・ヘイニー
も楽しみですね。ヘイニーの方が実績は上です。
ノーマンの正当なウェルター級らしい強さが上か、ヘイニーの負けないテクニックが上か・・・
リヤド・シーズンがボクシングに参入してから、結構直球なガチンコファイトが増えました。ファンが観たいカードが増え、プロモート同士のけん制や回避が減りました。日本人もガンガン参入して欲しいです。
しかし昨今の日本でのリング禍・・・
日本でこれほど多く起こるのは、減量や節制、忍耐など、極限まで頑張りすぎるからだろうか?
ルールを変えても、JBCなどの組織に何の防止策もないようなので、
所属選手のジム関係者、セコンドが留意すべきだとおもう。
坂間叶夢選手の自死は状況を踏まえれば防げたはずだし(潔くキャンセルする、ジムを変える、喧嘩してでも縁を切る)
リング禍に至っては致命的な危機に至る前に、セコンドで意識が朦朧としていたり、受け答えがおかしかったらただちに棄権すべきだ。
それ(意識を失う)の前のラウンドで終わりにしていれば、最悪の事態は防げたかもしれない。それまで勝っていようがいまいが、やばく見えたらただちに棄権。
対策を講じ、結果を示さないと、私の好きなボクシングという競技がなくなってしまっても仕方ない。




