昨年、元王者のディエゴ・ガブリエル・チャベスを破り金星をあげた男。ジャーメルでもジャモールでもなくジャマルです。
その勝利は12月9日、カレブ・トルアックスが王者のジェームズ・デゲールを破るアップセットからはじまったミネソタボクシング快進撃の締めくくりになりました。ジャマルはトルアックスの起こしたアップセットが彼に勇気を与えた事が勝因の一つと言いました。
ジャマル
「トルアックスは友人です。私は多くのミネソタのボクサー同様に彼と共に練習してきました。彼がオッズをひっくり返しタイトルを獲得したと聞いて、間違いなくそれがインスピレーションとなりモチベーションになりました。」元王者のチャベスが支配するように思われた試合は、空気を読まない29歳のジャマルによって、わずか3回、左ボディ一発で決着しました。
ジャマル
「この試合で自分がアンダードッグなのはわかっていましたが、厳しいトレーニングと準備をしてきたので自信がありました。非常にいいゲームプランを持っていました。この勝利のおかげで自分の名前が知れ渡り、国内外でサポートが増えました。勝利は世界王者になるという夢を追い続けるモチベーションを与えました。試合を観てくれた人には私がさらに上のレベルで戦っていけると確信してもらえたとおもいます。」
ジャマルは今、仕事に戻り地元のコーヒーショップで働きます。熟練したバリスタでもあるジャマルは、求められればコーヒーカップの上にボクシンググローブの絵を描く事もする。
ジャマル
「ボクシングでもこれ(コーヒー)で傷付く人はいないからね」188センチもあるウェルター級のジャマルは、彼がトレーニングするジムで子供の支援をしている。ラップ音楽や作詞作曲をするミュージシャンでもあります。「シャンゴ」という彼のあだ名は、祖父のバンド「シャンゴヤ」という音楽的背景からつけられました。「雷神」を意味する言葉だそうです。
ジャマル
「この勝利で少しは世界を驚かす事ができたでしょう。今年はウェルター級の世界タイトルを狙います。私は世界王者になるでしょう。」キャリア最高の勝利を得て、”シャンゴ” はウェルター級のエリート達にまじわっていく事になるだろう。
軽やかに、さわやかに・・・いい話でした。
チャベスがマティセのように見えるのは気のせいか・・・
この文章、ジャマルの生活態度から伝わるように、彼のボクシングスタイルも、スローライフ、スローテンポにみえますが、188センチもあるウェルター級は驚異です。(でもリーチは178センチ)
コーヒーを飲みながら、シャンゴの歌でも聞いてみたい。
バリスタのジャマルはここにいます。たぶん。