もう34年も経つのか、リカルド・ロペスの衝撃は忘れません。日本の砦、大橋秀行は完敗しましたが、その後再びWBAのベルトを巻きました。ロペスは20度以上防衛し、Lフライも制し、無敗のまま引退しました。
歴代ナンバーワンの軽量級は井上尚弥かもしれませんが、リカルド・ロペスの衝撃も大きく、私のマニア人生でナンバーワンの選手といえます。
小さな巨人が流した涙/リカルド・ロペス
ボクシングは芸術と名乗っていい選手は限られますが、そのうちの一人でありましょう。
そんなロペスと大橋の邂逅とのことで、この興行は行きたかったなあ、いや、めちゃくちゃ遅くまで試合時間が長引いたそうなので、行かなくてよかったかな。
森且貴×松本流星
森且貴という選手のデビュー戦をたまたま生観戦しており、いい選手だなあ、井上尚弥の小型版、あるいは相当影響受けてるなぁと感じましたが、日本王座レベルで苦労しているようだ。
名勝負製造機のような熱いファイトが多い森だが、明らかに松本流星という選手の方がハイレベルだ。
もう既に世界王者になれるんじゃないかという技術とパワーを感じるが、リカルド・ロペスと比べたら雲泥の差であるし、プロアマ無敗といわれた重岡銀次朗も、その兄も負けてしまったし、WBA王者・ノックアウト・CPフレッシュマート × WBO王者・オスカー・コラーゾが決まったようだし
五輪2大会金のハサンボイ・ダスマドフは指名挑戦者の位置にいる。アマではコラーゾですら手の届かない場所にいたエリートだ。
ミニマムも低い壁とはいえないかもしれない。
ロペス氏は、井上へのメッセージとしてこう伝えた。
リカルド・ロペス
「井上さんは本当に偉大なチャンピオンだ。強くてパワーもあって速い。技術的にも凄いチャンプだ。日本だけでなく世界で一番凄いチャンプだと思う。メキシコでも評価が高い。井上は偉大なので、当時の私でも勝つのは難しい。
井上の(無敗のまま引退するという)考え方はすごくいい。生活に気をつけて準備をすることが大事。決して自信過剰にならないこと。常に準備をし続けることが大事なのだ。もちろん、お金は好きだが(笑)、21回も防衛ができたのは、お金のためじゃなく、自分の名誉のためだった。ほとんどのボクサーは成功すると、薬物やアルコールに手を出すが、私は、そんなことはしないように気をつけた。それで成功した。お金と名誉を手に入れると人間はおかしくなる。だが私は神様に祈りながら自分を律した。」