書く前に世界15位までのランカーを一巡してみたところ、このあたりの階級から、やっぱりソワソワ、ゾクゾクさせるものがある。
あまり多いと継続が嫌になるので、厳選します。
本場ではこの辺が日本のフライ級くらいの感じだから強いのがゾロゾロいるんでしょうか。
上位ランカーたちは王座挑戦をかけて皆サバイバルマッチに突入してます。
これが本来の姿ですね。
WBC
WBO
テレンス・クロフォード
29勝20KO
パワー:★★★
テクニック:★★★★★
スピード:★★★★★
ディフェンス:★★★★
タフネス:★★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★
統一王者。やはり全て見渡しても抜けているかも。
どんな相手に対しても無理せず判定で勝てるスピードとスキルがある上、無理をすれば倒すことも可能。
マティセやプロボドニコフのようなスラッガーとの対戦が観たいが、もはや格が違うか。
この階級にとどまるならば事故的な一発を食う以外大丈夫だろう。けれど勘がよく食いにくい。
しかし階級を上げたらわからない。体力、パワーだけは普通だとおもうので。
WBA
リッキー・バーンズ
41勝14KO5敗1分
パワー:★★★
テクニック:★★
スピード:★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★
作られた3階級王者と言わせていただこう。
日本の井亀さんよりはまともな相手と試合はしているが、地元だと強烈に贔屓、守られる選手だ。
基本技術と精神力はあるが、意外性もセンスもたいした事はない。
次に金になりそうなブローナーを選択したそうだが、地元で頑張って判定までいけばご褒美にありつけるかもしれない。
ブローナーも微妙に弱気なボクシングもするからね。
IBF
エドゥアルド・トロヤノフスキー
25勝22KO
パワー:★★★★
テクニック:★★★★
スピード:★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★
クエンカと小原だけだからまだどんな王者か査定しにくい。
高齢でもう完成されており、これから伸びることはないだろう。
しかしディフェンス自慢だけで記録的無敗を誇ったクエンカもこの男には手も足も出ず掴まり、小原にあの勝ち方。
届かない距離からパンチが伸びるんだろうな。
小原のリング落下後の再開での仕留めの精密さに本物を感じた。
メイウェザーライクなクロフォードの独壇場じゃつまらないので、この人を信じて推す。
誰もまさかとおもうだろうがGGGみたいに強いのかもしれない。
私的ランキング
①テレンス・クロフォード★27
②エドゥアルド・トロヤノフスキー★25
③リッキー・バーンズ★20
注目の選手
アントニオ・オロズコ
25勝16KO
もう、バーンズは超えているだろう。アメリカで活躍しているメキシコ人。
クラウチング気味の構えからボディやアッパーが多彩。体も柔軟。
でもこういう選手は仕方ないけどフッカーなんだよな。
オスカー・バルデスを大きくした感じ
ランセス・バルテレミ
25勝13KO
無敗の2階級王者。ベルト獲ってちょっと防衛したらすぐ返上しちゃう人。この階級で落ち着いてくれ。
体格のいいミッキー・ベイにはやや苦労したから限界はあるだろうが、やりにくさと勝ちに徹する試合をしたらひょっとしたらクロフォードの壁を超えるかもしれない。まだ底が知れない。でも、対戦できないだろうな。人気がサッパリなので。
クレタス・セルディン
19勝16KO
クロスガードしながらアグレッシブに攻めるアメリカンローカルヒーローか。
こういうコテコテの人は人気者だろうな。
アマ26勝2敗
すごいマッチョでパワー自慢だが、所詮ローカル止まりだろう。
フェリックス・ディアス
18勝8KO1敗
敗戦のある人を入れたくなかったが、五輪金メダリストだし、ピーターソンにマジョリティだし、米国期待のサミー・バスケスを破ったし・・・まだ見捨てられないな。
川内のいた五輪では超プロ向きとおもったが、以外とおとなしいボクシングで北京からキャリアが進んでない。
あと一回負けたら終わりだろう。この人もバーンズよりはすでに上。
レギス・プログライス
18勝15KO
アマではサミー・バスケスに負け国内止まり。
ナザロフみたいなシンプルなサウスポーで破壊力もある。
あまり動かず、不動の位置から重そうなパンチを振るう。
十分挑戦資格のある実力者だとおもうが、ちょっとシンプルすぎるかも。
ロビー・デイビス Jr
13勝9KO
英国のクロフォードとでもいうか、どっちが軸かわからないスイッチヒッター。
クロフォードに比べると俊敏さはみじんもないが、左右どちらも基本に忠実。
英国を出ないならリー・セルビーやテリー・フラナガン的な位置までいくかもしれない。
でも抜けたものは感じない。
フランキー・ゴメス
21勝13KO
ランカーでは最上位。王者より上、クロフォードに勝てると個人的にはおもう。
ハメドほど奇抜ではないが、型がない感じでどんな体勢からも自在にパンチが出るしディフェンスも柔軟で攻防融合している。
これは真似したくても出来ない天才だろう。
メキシカンみたいな顔と名前だが全然メキシカンスタイルではない。
減量苦でウェルターに行くのかもしれないが、小柄でパワーもないので不思議。
節制できれば王者になるだろう。
オマル・フェゲロア
26勝18KO1分
荒川との激闘が懐かしい。
この人とランディ・カバジェロがかぶる。若くいいボクサーなのに体重苦でベルト返上。
自滅しており何がしたいのかよくわからない。
エネルギッシュで決定力もあるし強いのは重々承知だが、カバジェロと同じく2階級王者になれるほどの器じゃないだろう。
アンソニー・イート
18勝7KO1分
スウェーデンの選手。ロンドン組。この階級のトップアマたちは大抵アマ時代にロニエル・イグレシアスというキューバ人に負けている。
そしてプロでは大抵デマーカス・コリーを踏み台にしている。
いかにもアマチュアエリートらしく俊敏でキビキビしたサウスポーだがこれだとクロフォードの方が上。
もうバーンズあたりには勝ってもいい完成度は備わっているがやや小粒。
レニー・ザッパピグナ
35勝25KO2敗
オーストラリア。ホープとして記載したのではなく、日本人が世界に挑む前に超えて欲しい存在だから。
土屋とは激闘だった。ヤン・イクもこの男に勝って再浮上したかったがダメだった。
アマ上がりの技術とパワーがあり、日本人以上、世界未満の間にいる選手。
強くて怖いけど、この選手を超えなければ世界は無理だ。
モーリス・フッカー
21勝16KO2分
アマ85勝7敗
180センチの長身パンチャー。
フットワークとかなくアップライトな姿勢からゆったり戦うだけだが、出すパンチが速くて切れる。
クロフォードのスピードにはついていけないとおもうが、誰とやっても怖いパンチャー。
右ストレート、名前の通り、左フッカーがビシビシキレる
見た目から打たれ脆そうにはみえるが。
ジェイソン・パガラ
39勝24KO2敗
フィリピン。ザッパピグナ同様、世界を目指すなら日本人がクリアすべきアジアのホープ。
パガラ自身が世界王者になれるとは全くおもわない。
でもこのキャリアが説得力あるよな。
セルゲイ・リプネッツ
10勝8KO
カザフスタンのファイター。
顔はアジアっぽく親しみがあるが中身はロシア。屈強でタフでパワーがある。
小原が引き分けたカスティージョをKO。やはり役者が違う。
技術戦では無理だが、パワーとタフネスはすごいので世界王者になっても不思議じゃない。
ホセ・セペダ
25勝21KO1敗
フラナガン戦を見直したがやはりセペダの方がいい選手だ。
2回途中に肩を脱臼し初敗北、復帰戦のホセ・アルファロ戦もNCと運に見放された。
絶対世界王者になるとおもっていたが、階級あげてどうかは不透明。
天才型でパンチのあるサウスポーだが、パワーが目減りし小柄なので何とも言えない。
井上尚弥同様、試合中のアクシデントが怖いです。
ジュリアス・インドンゴ
20勝10KO
全部ナミビアでの試合なので何とも言えない。
北京五輪代表だが初戦で大差負け。アフリカはアマの土壌は冴えない。素材だけという感じか。
肝心の試合映像はなし。
ジャック・カテラル
16勝9KO
この階級にはサウスポーのホープが多いなぁ。ホセ・セペダに似てる。
筋はいいなぁ。バーンズより強く見える。
この体形にしてはフックよりストレートが伸びていい。
小柄なのが気になるくらい。
岡田博喜
13勝10KO
小原の方が強いと言われることが多いが個人的にはこっちの方が好みだ。
よく日本人はスタイルを変えないと今のままでは世界は無理と言ってきたが、この選手はこのままでいいとおもう。右ショートカウンター、返しの左、全ていい。
とても強者が多く厳しいのは承知だが、ディフェンスと今の武器の精度の向上で頑張って欲しい。
以上、まだまだホープはいます。
アミール・イマム
キリル・レリ
小原佳太
あたりは土がついちゃったので省略。
王者になってもおかしくない猛者だらけです。
あえてこの人というのは見当たりませんが。
P4Pでも上位であろう、クロフォードを食ってこの階級ナンバーワンに推すのは
フランキー・ゴメス
です。
異論、反論あるだろう。
こういう型破りなスタイルが好きなのです。
普通に強いのはマンネリです。
まだ下位なので挑戦までうまくコントロールできるでしょうか。