旅の終わり奇跡の終わり/ロレンガ・モック

たまに誰にも注目されない、読まれもしないだろう記事を書こうか悩む。先日も、引退したボクサーの喪失感、第二の人生についての秀逸な記事をみかけたのだが、長いし難しいし知らないボクサーだったので諦めた。これは、マニアなら知っているであろう、ある世界ランカーの旅の終わり。

デンマーク、ストルーアの46歳のスーパーミドル級、ロレンガ・モックの長い長いボクシングキャリアが終わろうとしている。1月19日、アルゼンチンのマテオ・ダミアン・ベロン(28勝21敗3分)との8回戦に敗れてしまったからだ。

78-74×3というユナニマスデシジョンだった。ベロンの出来も決して良くなかったが、モックにはスピードがないという問題があった。

ベロンはよく動き、危険な左フックをモックに何度か当てた。モックは常に前進し続け、ベロンを殴ろうと試みたが、クリンチやホールドなどで動きを封じ込まれ、ブレイクに持ち込まれた。

最終回にベロンは左目付近をカットした。モックは必至にベロンを追いかけたが遂に捉えることはできなかった。

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ただの試合レポートだが、モックは以前紹介していたので、最後を締めくくりたかった。
この試合の前に、2月23日にデビッド・ベナビデスがはく奪されたWBCスーパーミドル級王座を、アンソニー・ディレルと争う、トルコのアブニ・ユリディンにMDで負けており2連敗、WBSSにも出場したユリディンの方がベロンよりもはるかにいい選手だろうから、この敗戦はユリディン戦のダメージかコンディショニング、相性の問題もあったのだろう。

アリVSフォアマンの伝説の地、キンシャサからデンマークへ
デンマークだってボクシングが盛んな国じゃない。

かつて、かませ犬としてデビッド・ヘイに敗れるも渾身のダウンを奪った。
45歳プロキャリア27年でドミトリー・チュディノフを破った。

ずっと追いかけた世界挑戦は遂に叶わぬ状況に追い込まれてしまった。

まだ引退すると書かれていたわけではありません。
本人の意思、周囲の声で決まるのでしょう。

家族も抱え、生活は大変かもしれませんが、これだけのキャリアを残したロレンガ・モックには、ボクシングに関わる新たな道で成功、人々から尊敬されて第二の旅を豊かなものにしてもらいたいものです。

42勝13KO16敗1分
KO負けは一度だけ

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