週末色々な試合がありますが個人的な注目度ナンバーワンはこの試合。
和氣が現地に飛んで観戦してくるそうですが、フランプトンが勝ったとしても既にファイトマネーの高い人気者扱いなので実現するんだろうか?
日本に呼んでなんていうのは難しい相手です。
カール・フランプトンVSアレハンドロ・ゴンザレスJr
Boxrecがイギリスなのでフランプトンは既にSバンタムナンバーワンに評価されてますが実際はキャリアからして
リコンドー
サンタクルス
に次ぐ3番手、スコット・クイッグの方がまだ実績は残しているとおもう、そういえばクイッグも同じ日にキコ・マルチネスとの試合があります。
フランプトンと2度戦ったキコなので英国同士の王者の格づけができる興味深い試合です。
フランプトンは優秀なアマチュアキャリアがありますが世界的なものではなかったよう。
小さくリーチも短く、ボクシングは上手いが基本的には踏み込んでパンチを当てるファイターボクサー。鍛えた体、太い首からしてタフネス、耐久力がかなりありそうだ。
前戦では同じく好戦的なパンチャーのクリス・アバロスを圧倒してみせたが、似たタイプでもより軸がしっかりしてぶれない屈強差が試合を決めたようにおもう。
打ち合いに強いがキコ・マルチネスほどの極端なパンチャーファイター相手だと闘牛士のように捌き、がむしゃらに倒しにいかないクレバーなボクシングもできる。
強いが誰とでもかみ合う、距離も合うクラシカルなスタイルだ。
世界的な名声を得るためのアメリカデビュー戦に選んだのが、親父が元世界チャンピオンのアレハンドロ・ゴンザレスJr。
ゴンザレスJrの試合をみると親父とタイプが違い線が細くパンチ力はないように見える。
普通に考えれば屈強でパワフルなフランプトンの圧倒的なKOが予想される。
ゴンザレスJrは経験も浅く世界挑戦するほどの出世試合もまだしたことがない。
が、血筋はさすがによさそうで、パワーはないがカウンターを合わせる非凡さもタイミングのよさもあり
どこかオーソドックスなマービン・ソンソナのような天才肌にもみえる。
フランプトンよりもソンソナの方が才能があり努力すればスーパーな王者になれるとおもうが
フランプトンには英国人らしい気持ちの強さや結果を引き出す底力があるような気がし、プロ向きな強さがある。
勢いも後押しし、フランプトンが勝つだろう。
和氣は挑戦資格を得たがフランプトンのビッグマッチが決まらずただの調整試合、楽な防衛戦として英国でしか組まれる可能性はないだろう。
実現したと過程して和氣とフランプトンでは身長差をはじめ特徴が大いに異なる。
ハイテンポでプレッシャーも強いフランプトンのペースになるのは必須だが和氣には長い左のキレのあるカウンターがあり、それしか活路がないだろう。
アウトボクシングも上手いフランプトンだが和氣としたら距離を保つしか勝ち目がないようにおもう。
とはいえ、フランプトンが言われているほどの強豪とはおもえず、リコンドーに勝つ可能性があるとはとてもおもえない。
所詮は打ち合うしかない小柄なファイターだ。
井上のスピードとパワー、山中の左を前にしたら打つ手がなくなる可能性が高い。
すでに小型カネロというべき、しかも無敗の人気者フランプトンだが、かみ合い白熱するボクシングなので、和氣を筆頭に日本人に打ち破って欲しい選手だ。
そして、最後に長谷川にも勝つ可能性がある王者だといえる。前回のオラシオ・ガルシア戦のようなスピードとテクニックで相手より速く動き、打ち合いすぎないボクシングをすればいい線いけるだろう。
オラシオ・ガルシアは長谷川戦の前にこのフランプトンとスパーリングしたそうだ。
たぶんアバロス対策で呼ばれたのだろう。そこでどういう内容だったかはわからないが自信を深めて来日し長谷川のスピードに面食らったのだろう。
実現の難しい相手だが、力を発揮しやすい相手ともいえ、日本人の誰かに、この勢い、人気をかっさらって欲しいとおもう。
リコンドーに対抗する選手としてはスタイルが異なりプロ向きファイターだし、白人好みのルックスも手伝って実に頼もしい存在だし、ドラマ性もあるが、決してミラクルな選手ではないとおもっている。
パワーもタフネスもあるが、やっぱりサイズが致命的、限界のようにおもう。