テレンス・クロフォード、ケル・ブルックの鋭いジャブやカウンターに序盤は苦戦の様相をみせたものの、スイッチヒッターの適応力を発揮してあっという間に一撃で試合を終わらせた。超高度なディフェンスマスターにしてメイウェザーよりも破壊的で攻撃的で柔軟性のある彼をして現在のP4Pナンバーワンというのに納得のパフォーマンスだったが、唯一の問題、そう、彼は地味、人気がついてこないのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=l211oAlk0oc
過去2回、ペイパービューで試合をしたことがある。
アミール・カーンとビクトル・ポストル戦。
豪華な前座が組まれていたにも関わらず、クロフォードの試合は売れなかった。
試合後、クロフォードはトップランクのマッチメイクや待遇に不満を募らせ、契約更新しないと言う。マッチルームのエディ・ハーンはそんなP4Pのクロフォードの獲得に意欲的だ。
しかし、トップランクのボブ・アラムは正直に答える。
アラム
「クロフォードや彼のチームが私に腹を立てているとしても気にしません。私は間違っていません。これはビジネスであり、現実の状況を踏まえる必要があります。クロフォードの試合のたびに私はお金を失ってきました。赤字です。言い換えれば、私はクロフォードのために、大きな賭けに出るつもりはありません。スペンスとの50-50の試合で大金が動くことはないが、ひとつの分岐点になるとはおもいます。もうこれ以上赤字の仕事は出来ません。」
いくらクロフォードがパッキャオやスペンスと戦いたいと言っても、それがファンに熱烈に支持されない限り、売れない。
パッキャオはミスマッチと言われており
スペンスは2人が主張するほどの大金は動かない。
PBCやDAZNがクロフォードを獲得する可能性が高いが、クロフォードと戦いたいというファイターは実はあまり多くない。エディ・ハーンのところには、デメトリアス・アンドラーデという試合枯れのミドル級がおり、クロフォードも同じ道を辿るかもしれない。
エロール・スペンス
「50-50?ボブ・アラムが何を言ったか知らないが、論より証拠、俺の方が取り分は上だ。クロフォードは素晴らしいファイターだけど、ファイトマネーは60-40が適切だね。」
色々書かれていたので翻訳ではなく要約です。
かつては五輪金メダリストも子ども扱いしたクロフォード。
やっぱり実績、内容からしても、ロマチェンコを抜いて彼が個人的にはP4Pナンバーワンだ。ウェルター級に上げてから全KO。ブルックを倒した見えない右はコンパクトかつ破壊的だった。もはや、下から上げてきたが故のフィジカル不足、パワーレスという言葉も当てはまらない。
メイウェザーよりもファイトスタイルは華麗で強力でエキサイティング。しかし人気がないのは性格か、ストーリーがないからか。
本物中のホンモノはいつの時代も正当な評価を得られないのはボクシングに限らずだ。
しかし、開き直れば、それでいいじゃない。
みている人はきちんとみている。
お金だけが全てじゃない。
そして、スペンスよ、今は60-40なんて言えないんじゃないか。
君だってまだスターとは言えない。
とりあえずダニー・ガルシア戦頑張ってください。
個人的には人気やお金を度外視して
ロシア人、ベスプーチンやブタエフとか、ジャロン・エニス
こういう新しいウェルター級と絡んで欲しいけど、無理だろうな。
指名試合なんかももうやんないかな。