統一戦に向かえば興味深いものの、同国にライバルひしめく同階級、やっぱりな世界戦となりそうです。計画段階だそうですが実現しそうな気がします。
ミゲル・ベルチェルトVSクリスチャン・ミハレス
三浦に大勝しベルトを巻いたベルチェルト。サリドとの試合が予定されていましたが怪我でキャンセル。本来であればエリミネーターを勝ち抜いたミゲル・ローマンが筋ですが、前からジョニゴン等が噂されておりました。
体格のあるジョニゴンならまだしも、ミハレスでは厳しいだろう。日本に縁のあるテクニカルな元王者といえどSフライ級の話である。おまけに今36歳か。背も高いので、リングで対峙したらさほど体格差はないであろうが、中身が違う。Sフライ時代もパワー型ではなかったので、KO率85%の若き王者ベルチェルトは厳しすぎる。
クリスチャン・ミハレス
58勝26KO8敗2分
同国のサンタクルスに負けてから9連勝。無敗ホープのグティエレスにも初黒星をつけたメキシコでは珍しいサウスポーのテクニシャン。技術があるが、ダルチやサンタクルス、テラザスなどガンガン来る選手には相性が悪い。ベルチェルトをコントロールし判定まで粘るだけでも賞賛ものだが・・・
フランシスコ・バルガスVSジョニー・ゴンザレス
これも似た構図だ。ジョニゴンもミハレスと同じ36歳。これが4階級目だが、Sバンタムはあの西岡に阻まれて戴冠していない。2階級王者である。数値はミハレスとほとんど変わらないようだが、バランス的に大きく見える。
ミハレスと違い、一発のパワーがあるので誰でも倒す可能性を秘めていると同時にガラスのアゴの持ち主だ。
バルガスも32歳で激闘のツケで壊れかけにみえるが、それでも体力、耐久力でジョニゴンの一発に屈することはないであろう。殴り潰すような展開になるのではないか?
ジョニー・ゴンザレス
65勝54KO10敗
遠距離のパンチャー、過去の名王者。西岡、長谷川との試合が印象深い。やっぱり日本人2人が去った後も全然辞める気配がない。現フェザー級王者のアブナー・マレスもコテンパに倒したがゲイリー・ラッセルには軽く凹られた。
一撃で倒す破壊力と大柄な骨格を持つので、誰にでも勝つ可能性を秘めているものの、全体の動きはスローでアゴも脆いので不覚の敗戦も多い。ジョナサン・オケンドに負けてから7連勝中。
ミハレスも、ジョニゴンも日本人にとっては思い入れのあるメキシカンだが、明らかに新旧交代的な組み合わせである。今の2人ではSバンタム、フェザー級のタイトルだって厳しいだろう、しかしキャリアと加齢は体重を増やす。
彼らの他にもメキシコには周辺階級にタレントが多いので、世界戦といえどもメキシコだけで組めてしまうし盛り上がる。
しかし、本当の世界トップレベルの試合とはいえず、ロマチェンコは除いても、若きメキシカンにはプエルトリコのマチャドやホープのディアス、日本の尾川や伊藤との対戦こそ観たいとおもう。
ジョニゴンとミハレスが戦えば済むものを・・・
そして、ベルチェルトにはやっぱりサリドの魂を受け継いだミゲル・ローマンとの試合を望む。サムライ、三浦隆司の魂までもを受け継いだ、ローマンを。
尾川がベルトを巻き、ローマンがこういう経緯で生き残るなんて、こんな筋書きを誰が予想しただろう。