![冷静と情熱のあいだ/ゾラニ・テテVSミーシャ・アロイヤン](https://box-p4p.com/wp-content/uploads/2018/10/mikhail-aloyan_V1BnIrq.jpg)
究極のスタイルマッチといえるこの試合、地球の反対側に位置する両者に共通するのはインテリジェンスでしょうか。
WBSSシーズン2、WBOバンタム級タイトルマッチ、ゾラニ・テテVSミーシャ・アロイヤン、ルスラン・ファイファーVSアンドリュー・タビティは今週の土曜日ロシアのエカテリンブルクで開催される。
アロイヤン
「ゾラニ・テテの試合映像はみましたが、そんなに神経質になる必要はありません。自分自身に集中した方がいいです。プロでたった5戦目だという事はわかっているが、多くのアマチュアキャリアがそれを補ってくれるでしょう。WBSS出場は絶好の機会です。優勝してアリトロフィーを獲得します。」
バンタム級に限定すると記事はこれだけですが、WBSSより、最高のPVが提供されていますのでお届けします。
https://boxvideo.sports-web.net/world-boxing-super-series/9387
字幕のないテテの英語は私の力では翻訳不能に近いものですが、アロイヤンの言葉がこんなに聞かれることはないでしょう。
ゾラニ・テテ
「8歳からボクシングをはじめた。
アマチュアも経験した。とても小さくてたくさん食べて増量した。
全てのパンチが得意だが、インテリジェンスが一番だ。
右フック、左アッパーは必殺です。
リングでは相手にララバイを歌おう。家族やフィアンセ、国のためにボクシングに人生を捧ぎ統一王者になる。
ジムメイトのためにも自分が手本になりたい。」
ミーシャ・アロイヤン
「アルメニアで生まれました。それからあちこち移動し今はノヴォシビルスクに住んでいます。
ここの生活はシンプルです。人々は素直で誠実、そして時に力強くタフです。ここには人間の根源的な強さがあります。アルメニアの学校でもボクシングをしていましたが、ただの子供の遊びでした。
ロシアに来てからボクシングに真摯に取り組みました。自分に強い意志があったのではなく、運命だったのです。ここでは格闘技が避けて通れないのです。私は小さいけれど、それでも屈強な者を相手に戦わねばなりませんでした。
ロシアではアマチュアボクシングがさかんなので、五輪を目指しました。ロシアではプロボクシングよりアマチュアの方が進んでいます。世界選手権や五輪で結果を残してきました。
28歳まで長くアマチュアを続けました。ほとんど成し遂げてきたといえますから、もうそこには興味がなくなってしまいました。
プロでは世界王者になるという新たな目標があります。
ここでは少なくとも12年くらいはトレーニングしています。多くの選手の血と汗が染みついたこの場所に慣れ親しんでいます。偉大な先人たちの肖像も多数あります。みんなアマチュア王者たちです。ここは純粋なボクシングジムであり、チャンピオンエリアなのです。だからこの場所が好きです。
テテが南アフリカ人で、背が高く、(恐らく重く)距離が遠いことはわかっています。個人的な事は何も知りません。
試合もみましたが、私の方が速い。秘策などありません。私が何を言おうと、それで彼が私より速くなることはありません、ゾラニ・テテより私は速い。それが事実です。
ゾラニの技術を過小評価してません。彼が予想優位です。彼は強い、経験豊富な世界王者です。私としてはアンダードッグの方がいいのです。
不安や興奮が勝利を助けることもあるかもしれませんが、私は何も恐れず、心配していません。今まで300戦以上してきた試合のひとつに過ぎません。
子供の頃から冷静です。ヒーローだったブルース・リーやチャック・ノリス、ジャッキー・チェンもみんなクールでした。そういうクールで強い男になるのが夢でした。それには何かきっかけが必要で、それがボクシングでした。
ボクシングに感謝しています。」
それぞれがアマ、プロを代表するトップ選手ですが、練習環境が必ずしも最先端、科学的ではなさそうな素朴なところがユニークです。
アマとプロの頂点同士
極寒のロシアと灼熱の大地、南アという対照的な土地
なども含め、タイトルとさせていただきます。
日本は野球やサッカーなのかな、ロシアでは色んな人が子供の頃から格闘技をしています。生活と共にあったかのように。それがロシアの強さの源なのでしょう。