彼が何を言おうと勝手だが、リング上では彼と私だけがレフェリーだ。私はSバンタムで最高のパウンド・フォー・パウンドだが、これからはもっと上を目指します。
オリンピックで2度の金メダルを獲得したギジェルモ・リゴンドーは、2020年に1度しか戦わなかったが、絶望はしていない。
リゴンドーが求めている試合は、まだ実現していないものの、目前に迫っているようだ。リゴンドーとWBOバンタム級王者ジョン・リエル・カシメロの衝突は、以前から話が進んでいる。
正式に実現すれば、リゴンドーにとっては2017年12月のワシル・ロマチェンコ戦以来の重要な任務となる。そして、キャリアの最終章を迎えた彼のボクシング界での将来を決定づける試合でもある。
リゴンドウは2020年2月、118ポンドでベネズエラ人のリボリオ・ソリスを満場一致の判定で下し、空位のWBAレギュラー王座を獲得した。2つのベルトを獲得したスーパーバンタム級に長く君臨した後、バンタム級への転向を決めた。
ロマチェンコに敗れた後、ジョバンニ・デルガド、フリオ・セハを破ってきた40歳のリゴだが、3階級でチャンピオンになったカシメロは、彼らより遥かに危険な相手だ。
リゴンドー
「すぐに復帰します。カシメロとの試合は合意されていると思いますので正式決定を待っているところです。多くの人が僕の試合を見たがっているのは知っているが、これは彼にとっても僕にとっても重要な試合であり、その日は近づいている。」現在、キューバのベテランは、ジムでハードなトレーニングを続けている。
リゴンドー
「それが成功への鍵であり、これまで私を支えてきたものでもあります。私のキャリアを見守ってくださっている方は、試合があってもなくても、私の人生はジムと共にあることをご存知でしょう。少しでもトレーニングをしない日は考えられません。長い年月が経ち、いろいろなことがありましたが、私は常に自分を保ってきました。大事なのは、体と心を満たすためのルーティンを確立することです。」自信に満ち溢れたカシメロは、リング上で会ったときにリゴンドーを打ちのめすことを約束している。
カシメロ
「おぅ、リゴンドー、走るなよ。お互いの顔を破壊し合うんだ。」リゴンドー
「私はWBA彼はWBOのベルトを持っている。私が欲しいものを持っているし、それを奪うためには、彼を乗り越え、チャンピオンとしての勝利を増やし続けなければならない。カシメロもまた、ベテランで、チャンピオンとして尊敬していますが、私は誰に対しても敬意を払っていますし、ゴングが鳴ったときに相手が誰であれ、それに適応する方法を知っています。いくつかの階級で戦ってきたし、このスポーツを長くやっているからね。カシメロが何を言おうと勝手だが、リング上では彼と私だけがレフェリーだ。彼がそれをできるかどうか見てみましょう。その日、彼が本当に私の頭を引きちぎるかどうか見てみましょう。私はSバンタムで最高のパウンド・フォー・パウンドだが、これからはもっと上を目指します。」
キューバ、アマチュア最高傑作、リゴンドーも40歳、今年9月で41歳になる。プロでもその実力に異論の余地はないが、それに見合う試合に恵まれないまま黄昏期を迎えている。
バンタム級の絶対的人気、実力者、ファイトマネーの高い井上尚弥が、6月に指名試合でマイケル・ダスマリナスと決まっている以上、PBC同士のリゴンドーVSカシメロは、VS井上尚弥への最終サバイバルとして外せないとおもわれる。
どうか無事、この両者の試合が決まりますように。
カシメロにとっても、ノニト・ドネア以上の脅威を証明するには格好の相手となる。
リゴンドーはSバンタムでも絶対的な王者だったが、WBAには散々な目にあってきた。バンタム級でも悲しいかなWBAのレギュラー王座に収まったが、どうかこの最高傑作にはカシメロのWBOに挑ませてあげたい。リゴンドーのような立場のファイターが正当に扱われるには、マネー崇拝のWBAやWBCでは心もとない。
予想はといえば、最近のリゴンドーの試合内容では危うい。存在感を示そうと、派手な打ち合いを仕掛け、打ち返されてたじろぎ、本来のテクニックに頼るような戦い方が続いている。超強打者のカシメロに対して、墓穴を掘りそうな戦い方と年齢だ。カシメロの嵐に巻き込まれたら、立て直すことはできないだろう。
しかし、勝ちに徹すれば、荒っぽいカシメロを12ラウンド、空転、翻弄できることも間違いない。
ブーイングに包まれ、眠たいテクニシャンスタイルを選択しても、カシメロが勝手にぶん回してくるだろうから、この試合は勝ちに徹するでいいんじゃないかな。メイウェザーだって退屈なスタイルじゃないか。ギジェルモ・リゴンドーには、井上尚弥との試合が実現できても出来なくても、もう少し実力に見合う評価を、お金を稼いでもらいたい。
色々な問題はあるけれど、ボクシングに対する真摯な姿勢だけは本当に尊敬に値する。