ジャロン・エニスの圧勝を受けて(アバネシャンは鼻ではなく顎の骨折の疑い)、テレンス・クロフォードもやりたいと反応したそうだ。しかしクロフォードもスペンスももうウェルターではなくSウェルターに進出するので、最高のマッチアップはSウェルターになりそうだ。実際、ジャーメル・チャーロが空けたこの階級の方が魅力的な面子が揃っている。
暫定を含めれば
イスマエル・マドリモフ
バフラム・ムルタザリエフ
セルヒイ・ボハチュク
と3人ものロシア圏の王者がいる。彼らに本場アメリカの選手が挑んでいくという、私には大好物の構図。
テレンス・クロフォード
ジャロン・エニスとの新旧天才対決やカネロへの挑戦もありえるP4Pトップ、今のボクシング界の頂点に君臨する男だが4階級目のSウェルターもすんなり支配できるのだろうか?その初戦がイスマエル・マドリモフというのは興味深い。格も実績も断然クロフォードだが、マドリモフはアマトップのキャリアとアクロバティックな運動神経を誇る、いわゆるアメリカ黒人に速さや運動神経で劣るタイプではない。それでもクロフォードはピンチもほとんどないキャリア。ここに勝てば一旦はSウェルタートップの王者と認める。
ジャロン・エニス
VSテレンス・クロフォード限定でSウェルターでもやるだろう。身長も骨格もパワーもクロフォードよりありそうだ。アマで小さなゲイリー・アントワンだけに勝てなかったのは相性か、ああいうハンドスピード系は苦手なのか?クロフォードの最後に観てみたいなぁ。メイウェザーにもこういうライバルはいなかった。あるいは旬を逃した。
バージル・オルティスJr
まだ正規王者ではないのにBoxRecではナンバーワンに評価されている。セルヒイ・ボハチュクとの王座戦が決まったがオッズでは有利だろう。全勝全KOのスラッガーだが激闘型で病気がちでダメージを蓄積させるファイトのような気がする。
セルヒイ・ボハチュク
WBC暫定王者、次にバージル・オルティスJrと戦う。全KO男だったが何がそこまで強いのかわからずにいたらブランドン・アダムスに勝っていたのに一発食らい逆転負けも、復活してきた。オルティスJrとボハチュクの戦績を足すと 45勝44KO1敗となる。KOで勝つのはどっちだ?
イスマエル・マドリモフ
世界王者となり即座にクロフォード戦を手に入れた。第二のGGGとエディ・ハーンが呼ぶ大器。GGGより器用でなんでもこなすがあそこまで破壊的ではない。
セバスチャン・フンドラ
ティム・チューを破ってWBCの王者になったが、大流血でチューが戦える状態ではなかったともいえる。2メートル級なので強いというよりみんなやりにくい。チュー戦では進化していたので、やりにくさに磨きをかけると厄介な王者になるかもしれない。しかしミドル級に上げなくて大丈夫なのかな。
エロール・スペンス
Sウェルターでフンドラ戦が決まったのだろうか?事故後のスペンスはイマイチな気がするし、フンドラはやりにくいのでどうなるかわからない。ディフェンスのいい選手だとおもっていたが、クロフォード戦では危険なパンチをボコボコ食っていた。
チャールズ・コンウェル
リオ五輪代表で19勝14KOなのでそろそろチャンスがあるかもしれない。地味強で小さいので厳しいとおもうが結果を出しているからには王座戦を。
ザンダー・ザヤス
まだ21歳だが、かなり期待値の高いプエルトリコの至宝。でもトリニダードのようなパンチャーではないようだ。
バフラム・ムルタザリエフ
無名だが現IBF世界スーパーウェルター級王者。無敗で183センチとデカい。試合枯れが多く、なんとか世界を手にしたが、Sウェルターのコバレフやベテルビエフになれるかどうかはわからない。
ブランドン・アダムス
24勝3敗のベテランだが、この男がボハチェクを逆転ノックアウトした。ガッチリしていて打たれ強い。
ラジャブ・ブタエフ
階級を上げてきた。もともと分厚いファイトをする。スタニオニスにも負けてない内容だった。まだ観たい。
ヴィト・ミエルニキ・ジュニア
まだ22歳のイタリア系アメリカ人の青年はアイドル的人気を誇る。アマチュアの実績もすごい。
ティム・チュー
またトップに返り咲くだろう、フィジカルモンスター
ヨエニス・テレス
キューバ選手なので間違いなく強い
まだ魅力的な選手はたくさんいますが、キャリアや知名度で即挑戦は出来ないとおもうので、このあたりから誰かが抜き出てくるだろう。