もうひとつの戦い/ボブ・アラムVSデビッド・ベナビデスを巡る法廷闘争

デビッド・ベナビデスを巡る法廷闘争です。私にはわかりませんが、86歳にして成功者、ボブ・アラムの求めるものとは何なのでしょうか?後進に道を譲るべきではないでしょうか?わかる人がいたら教えてください。

トップランクとサンプソンボクシングは法廷闘争に入るだろう。WBCスーパーミドル級王者のデビッド・ベナビデスを巡る契約争いです。ESPNによると21歳のベナビデス(20勝17KO)はトップランクと契約したと報道されましたが、サンプソンボクシングによると契約は2012年まで残っているといいます。

あと3年もあります。判決が確定されるまでの時間が大きな問題です。その間、ベナビデスが試合できないのであれば、彼のキャリアは大きく揺れます。

ベナビデス本人は昨年11月にサンプソンボクシングと契約したといいます。契約の解消や期間短縮条項があるのかは不明です。

サンプソンボクシングはこのような問題を抱えたままでは、ベナビデスの試合は組めないと言います。訴訟中はベナビデスは試合ができません。彼はまだ21歳です。潜在的な貴重な時間を失うことになります。それは決していいことではありません。大柄な彼が長期間試合できないと、彼はもはやスーパーミドルの体重を作れなくなるかもしれません。

元WBCミドル級王者のフリオ・セサール・チャベス・ジュニアは禁止薬物陽性反応のために2012年に9か月の出場停止処分を受けた事があります。その後復帰した彼は以前の輝きを失っていました。休止期間の影響でもはやミドル級の体重を作れず、スーパーミドル級に階級を上げた。彼がサイズの優位性を失った時、彼は下り坂に入った。これと同じ事がベナビデスに起こらないとは限らない。

ボブ・アラム
「ベナビデスは我々(トップランク)と契約しました。もっと大きな試合を与えたい。けれどこの話はまだしたくないんだ。いくつかの訴訟が残っているから。サンプソンボクシングはまだベナビデスと契約していると信じている。」

現在86歳のボブ・アラムは、WBOスーパーミドル級王者のヒルベルト・ラミレスやジェシー・ハートと契約している。もしベナビデスを加えることができれば、主要3選手を全て抱えることになります。スーパーミドル級の最高の選手がジョージ・グローブスやカラム・スミスだとは言い切れません。ラミレスやベナビデスである可能性もあります。

WBSSで頂点を目指すグローブスとスミスが、ボブ・アラムの3人を上回っているかもしれませんが、彼らは異なる銀河で戦っているので比較のしようがありません。ハートとラミレスはWBSSに参加しなかったが、彼らがグローブスやスミスとの対戦を望んでいるのかは定かではありません。

レコウィッツ(サンプソンボクシング)
「ボブ・アラムは若者のキャリアを壊している。ベナビデスはアラムのために戦うことはできません。我々と契約しています。簡単な話です。アラムは契約を横取りするためにベナビデスに金を払ったという事です。いくらかは知りませんが、巨額でしょう。」

トップランクがベナビデスを欲しいのは、彼が若く、明るい未来が待っているからです。マニアの間ではベナビデスはヒルベルト・ラミレスより強いと言われています。若く大きなパンチャーです。ボブ・アラムがベナビデスを獲得できるなら、末永く稼ぐ事が可能でしょう。訴訟が起訴された場合、ベナビデスがフリーになるまで待たなくてはならなくなります。その頃にはマッチルームボクシングのエディ・ハーンのような他のプロモーターとの競争に巻き込まれるかもしれません。

現在、ベナビデスの王座のトップコンテンダーはカラム・スミスですがスミスはWBSSに向かいました。

ウェルター級の兄、ホセ・ベナビデスはトップランクと契約していますが、ベナビデスほどの成功を収めていません。弟ほど魅力的なパンチャーではありません。

ベナビデスは7月28日にマイキー・ガルシアVSロバート・イースターの前座でマット・コロボフと防衛戦を予定していました。しかし彼がトップランクと契約したとなるとこの試合の実現も危ぶまれます。

トップランクと契約すれば、同じ契約選手であるヒルベルト・ラミレスやジェシー・ハートとの試合が優先されるだろう。ベナビデスのボクシングキャリアは、法的問題が解決するまでしばらく停滞するだろう。

現在86歳のボブ・アラムの野望は何だろう。もうお金ではないはずだ。プロモーターとしての名声か、会社の繁栄、存続、継承だろうか?ユーモアに溢れたおじいさんですが、金のなる木にひょいひょいと近寄って笑顔でツーショットの絵を私はあまり好きではありません。

訴訟大国米国、ボクシングもビジネスだから仕方ないけれど、戦うことだけが仕事であるボクサーの時間を奪わないで頂きたい。そして、ボクサーそのものよりも、それを扱う、仲介する側が儲かるというのも、あらゆるビジネスそのものの現実である。

殴られる痛み、命を削るアスリートだけが最大の恩恵を受ける事にしか関心がないが、これでベナビデスのキャリアが停滞、応援するコロボフとの試合も中止されるなら残念だ。

ベナビデスにはアンソニー・ディレルとの対戦指令も出ているが、訴訟も含め、せめてコロボフ戦の後にしてくれと願う。もしかしたらコロボフが全てをひっくり返すかもしれないから。

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