望まれない究極の試合が起こる可能性が出てきたようです。お互い、試合枯れよりはずっとマシですが、今やるべき相手は他にたくさんいる気がしますよ。
エロール・スペンスJrとマイキー・ガルシアの試合がウェルター級で行われる可能性が高くなった。交渉は進展しており、2月16日と23日が候補日になっています。契約はほぼ完了したと言われているが、1月19日のマニー・パッキャオVSエイドリアン・ブローナー戦が終わるまでは正式発表はしない見通しです。
もしこの試合が成立するならば、マイキー・ガルシアはIBFライト級の指名試合として、リチャード・コミーとの対戦は撤回されるだろう。リチャード・コミーと戦うよりはスペンスと戦った方がマイキーにとってはるかに有益です。しかし多くのファンは、ワシル・ロマチェンコとのライト級での対戦をより望んでいる。
これはファンが望んでる試合というよりマイキーが望んだものですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ALLeYKKM0mg&t=92s
これまでの経緯を振り返ると
マイキーは無敗で5階級制覇をしたい。自身にとって最もやりがいのある試合、相手がエロール・スペンスだと言い続けてきました。しかし実現しないなら、指名挑戦者のリチャード・コミーとの試合を受け入れる、金とタイミング次第でロマチェンコやリナレスともやるような発言をしていました。
対するスペンスがよくわかりません。誰に対しても、やりたい、やらねばならないという発言をしています。マイキーに対しても、下から上げてきて立派だね、体格差うんぬんいうけどマイキーは偉大なファイターだから挑戦を受けるよ。ウェルターをずっと支配してきたキース・サーマンは俺と戦うべきだ。ウェルター級、P4Pをかけてテレンス・クロフォードとの試合は実現しなければならない。ダニー・ガルシアやショーン・ポーターにさえ、次は俺だ
という風に誰でもいいんでしょうか、彼がこだわるのは、議論の余地のないウェルター級王者だそうです。
スペンス、確かにその勝ちっぷりは圧倒的ですが、チャーロ兄弟と同じで、ケル・ブルック戦以降は、まぁ、勝って当然の相手に強いインパクトで勝っているだけで、そんなにワクワクする相手と戦っているわけではありません。
対するマイキーは、何級が適正なのかわからない動きをしています。Sライトを獲ったのに返上してライト級に留まったのは、ブローナーやリピネッツの頑丈さに戸惑い、ビッグマッチまでは一番居心地のいいライト級で大人しくしておこうという腹でしょうか。ホセ・ラミレスやWBSSの面々と毎回金額に見合わないリスキーなファイトはできません。Sライトはいるだけでハイリスクです。やばいのがゴロゴロいます。
スペンスとマイキーの試合は、無敗同士、頂上決戦ともいえる究極の対戦ですが、イマイチ熱くなれません。ロマチェンコVSリコンドーの再来か。もちろん、その無駄なきシャープな一軸ファイトでブレないマイキーが勝つ可能性だってありますが、それは退屈な判定勝ちに限定されるでしょう。逃げ切るか潰されるかだけが見どころとなりそうです。
スペンスもチャーロ兄弟もエースクラスとしてとても魅力的なボクシング界のスターですが、PBCというプロモートのせいか、ファンが期待する試合がすんなり決まらない傾向があるようです。これが、実力の割に人気、知名度が冴えないところでしょうか。
旬な時に旬な試合をするという意味においてはDAZNでいいのかもしれないんダゾーン。