7月29日にTモバイルアリーナで確定というお話です。これが流れたら、もうええわ。
日本人が過去に一度も獲ったことのない世界ウェルター級の統一王座戦です。
共にP4Pの1位と2位とかではないですが、実質現代のボクシングシーンの頂点争い、世界一を決める試合といっていいだろう。
テレンス・クロフォード
元WBO世界ライト級王者。元WBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界スーパーライト級統一王者。現WBO世界ウェルター級スーパー王者。世界3階級制覇王者
39勝30KO無敗 35歳
正直、レジェンド、金の亡者のフロイド・メイウェザーよりも上位に評価している、尊敬できるファイターです。攻防兼備、スイッチヒッターでどこにも穴がありません。ライト級からの3階級制覇で体格的にもパワー的にもウェルター級で突出したものはないが、ウェルター級では全試合ノックアウトで決めている。相手に順応、適応できるだけでなくインプットしたら完全に倒して攻略してしまう。判定でいいや、ではなくノックアウト勝利に繋げるIQの高いファイトが魅力だ。しかし性格、人気は地味といえる。いままで、効いた様子や苦戦もほとんどない。これだけキャリアを重ねても、肉体的ダメージは感じさせない。
エロール・スペンスJr
現WBAスーパー・WBC・IBF世界ウェルター級統一王者
28勝22KO 33歳
ウェルター級はボクシング全階級でも最も崇高で華やかな階級、世界男子の平均身長、体重を体現する世界の中心だ、という特別な神格化があり。(ライト級は軽量級という意味だもんね)そんなウェルター級にふさわしい総合力を備えた王者。
アマでは世界の頂点までいけなかったが、いかにもプロ向き、フィジカルが強く、正々堂々のファイトで常に相手を凌駕する、誰がみても、ド直球に強いウェルター級のサウスポー。ボクシングは申し分ないが、死亡案件に近い自動車事故、その後もまた事故ったり、怪我で試合枯れしたりで、現状のコンディションの方が心配だ。
もう少しで、メイウェザーVSパッキャオのような旬を逃した2人になってしまいそうだったが、ギリギリのところで決まったようだ。
時を経て、彼らに迫る、彼らを継ぐようなプロスペクトも台頭してきてはいるが、彼ら2人はもうそういうのは相手にする必要はない。互いにとって必要なのは互いだけ、という状況だ。
オッズはどうだろう?
5-5か、6-4、7-3くらいでクロフォード有利だろうか
実績と試合の安定感、技術の多彩さでクロフォード有利が妥当だろうが、ここでは以前も書いたように、スペンスを推してみたい。
ナチュラルで大きい
フィジカルが強い
小技を気にしない鈍感力のようなものを感じる
ようは生き物として、スペンスの方が強そうだという感覚でしかない。
クロフォードは過去にピンチらしいピンチがなく、ディフェンスの達人だが、もし打たれたら効いちゃう、スペンスはあまり効かない・・・かな、という感覚。
どっちの勝利でも驚かないし、両者をMAXで評価している。
両者、特にスペンスの試合枯れがひどく、事故ったりしてるから、その点だけが懸念材料だ。
この男はビッグマネーのパッキャオ戦も怪我で棒に振った。
練習を本格化したら、また怪我をしかねない。
これに勝った方は引退か、Sウェルターに進出なのだろう。もちろんやれるとおもうが、身長173センチの35歳のクロフォードにSウェルターは似合わない。
格闘技は多様化し、ボクシングは人気低迷、存亡の危機でもあるというが、ならばこういうビッグマッチは実現すべきなのである。
これに続くウェルター級、実力ではジャロン・エニスで決まりだとおもうが、日本人の佐々木尽が、初の王者を目指すとしても、彼らが去った後の空位の王座、運やタイミング次第となる。
7月は25日の井上の試合、そしてこの試合、マニアには極上の月となる。
ボクシングマニアなら誰もが認める、待望の、頂点を争う対決が、互いに33歳、35歳という円熟期を経て、ようやく実現する???