ビボルやジャックに声をかけていたカネロだが、なかなか合意に至らず、カネロがPBCと契約したことを受けて、9月16日にジャモール・チャーロとの対戦の可能性が高いとのこと。168パウンドのSミドル級の試合(チャーロは160のミドル級)だが、これは本来の適正に近く、マニアには朗報ではないだろうか。
カネロ(59勝2敗2分、39KO)
チャーロ(32勝0敗、22KO
コロナ以前であれば燃えるカードといえ、個人的にはチャーロを支持したが、今このタイミングだとわからない、あるいは敗北を経験してもコンスタントに試合をしてきたカネロが有利と言わざるをえない。
なにせ、ジャモール・チャーロはプライベートの問題か、丸2年試合をしていない。そして最後の試合の出来がすこぶる悪かった。
地力で勝利はしたが、最後はスタミナ切れで自滅、逆転負けをしそうな展開だった。
相手のファン・マシアス・モンティエルはその後、カルロス・アダメスに3回でKOされている。
なにはともわれ、高額ギャラのカネロ戦を引き当てたチャーロはよかった、勝ち組といえるのかもしれませんが、コンスタントに試合をしていれば、米国ミドル級の歴史を変えるほどのレジェンドになれたかもしれない強さと勢いがあったものを、自ら閉ざしてしまった感が拭えない。
最近の、といっても2年以上前のチャーロは、爆発的な強打者から、隙のないテクニシャン寄りになってきており、KOのインパクトは減ったが、隙のない、基本に忠実で負けにくい丁寧さが備わったような印象だった。なにせ、マスボクシングではギジェルモ・リゴンドーとやっていたり・・・
しかしモンティエル戦の大味、ガス欠っぷりをみて、チャーロの魅力はダダ下がり、そのままブランク入りとなった。
ミドル級とはいえ、チャーロはカネロよりずっと大きく、体重でミソがつくことはないだろうが、2年の錆でいきなりカネロでは信用出来ない。Sミドル以上で戦い続けてきたカネロの方がもはや屈強といえそうだ。
それでも、3年前くらいのチャーロの状態を期待して、この試合を楽しみに待とう。
しかしながらつい先日までは、カネロはジャックとの交渉がまとまりそうで、チャーロはアンドラーデとやろうぜという話でまとまりかけていた。
アンドラーデにしろチャーロにしろ、過度な期待をするほうが間違いだ。
然るべき時に然るべき試合をしない
いずれ実現したとしても、今じゃないでしょ
という感じなのだ。