クリス・ジョン

インドネシア/フェザー級王者
第5代PABA/フェザー級王者
暫定~WBA世界フェザー級王者
WBA世界フェザー級SUPER王者
クリス・ジョン(インドネシア)
Chris John
45戦43勝(22KO)2分

かませの印象強いインドネシアの恐らく至上最高峰のボクサーが彼だ。
未だ無敗、防衛も10を超え、今後何を目指しどこへ向かっていくのか。

彼のボクシングはそれほどスペクタクルなところはない。パワーがあるわけでもない。
中間距離でも体のバランスに優れ打たれずに打つ、あるいは打たれても芯をはずす、ディフェンス技術に長けた巧者だ。

佐藤修とやった初防衛戦からまさかここまで長期政権を築くとは誰が想像しただろうか。
しかしおもえばあの試合も何もできずポイントをロスする佐藤に対する苛立ちとは別にジョンの巧みさばかりが目立った試合だった。

引き分け妥当なファン・マヌエル・マルケスの試合でも打たれてはいずアジアでこれほどのレベルを実現する王者は誇りだ。
パッキャオに次ぐアジアの英雄は彼で間違いない。

リカルド・フアレスには苦戦を強いられたが再戦でしっかりケリをつけた。おもえば初戦も引き分けはちょっと気の毒な感じで上手い試合運びをしていたようにおもう。

再戦でケリをつけたように柔軟性、適応能力はたいしたものでひ弱にみえる風貌ながらダウン相当の被弾はめったにしないし経験、技術的な幅も広がり打ち合っても頼もしいところも出てきた。

怖さはないがこれといった穴もない、差をつけてやられることはまずないのではとおもわせる地味だが非凡な選手だ。

しかし試合枯れ、ファンの心をつかむファイトというのがやや乏しく、主役の座は完全に別王者にもっていかれている現状

誰とやっても勝ってしまう意外性をもちつつ、一発でノックアウト、そのまま引退しそうなにおいもプンプンする不思議な存在感の王者だ。

階級を上げたリナレスとの試合は実現しないだろうが見てみたい試合であった。

長谷川が一時対戦を目指していたがハイリスク、ローリターンな感じである。

今以上の名声を獲得したいなら本場でその不思議な無敵ボクシングを披露してアピールするしかない。

日本人で敵う相手は今はちょっといないな。

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