ベルトより最強を求める姿勢/アルツール・ベテルビエフ

この男を知る者ならば当然だとおもいますが、今後のボクシング界を示唆している姿といえそうです。

IBFLヘビー級新王者のアルツール・ベテルビエフは誰とでも戦う姿勢です。
どちらかといえば、防衛戦よりも王座の統一戦に興味を示しています。

ベテルビエフ
「誰とでも戦う準備が出来ています。スティーブンソン、ビボル、コバレフ、誰でもいいです。私の目標はLヘビー級の統一です。」

ベテルビエフにはトップコンテンダーのオレクサンドル・クヴォジクと戦う選択肢もあるが、他団体王者が統一戦に名乗りをあげればそちらを優先する資格があります。

スティーブンソンがこの話に乗る可能性が最も低いとおもわれます。彼の今までの経緯をみていると、強い相手、統一戦を行う野心が全くみえません。

ビボルは、野心もあり、圧倒的な結果を示していますが、対戦相手のレベルからして、未知数な部分が残ります。しかし、もしビボルとベテルビエフの対戦が叶うなら、ベテルビエフはエンリコ・コーリン戦でみせたパフォーマンスより以上のものを示さねばなりません。

コバレフはシャブランスキーとの試合の結果次第になりますが、ベテルビエフ戦が実現するのであれば、素晴らしいマッチメイクといえるでしょう。ベテルビエフはロシア国内のアマチュアで2度コバレフを破っています。(調べましたが、1度だけ24-23のような接戦でした。)

ベテルビエフ
「コバレフはおしゃべりですが、私は違います。彼を憎んだりはしていません。アスリートが成し遂げた事全てを尊重していますが、コバレフが他の誰かと比べて特別な事もありません。」

つい最近まで、Lヘビー級はおろか、P4Pでも最強クラスに評価されていたコバレフが、ベテルビエフにも、ボクシングファンにも特別視されていないのは驚くべき事ですが、彼がかつての評価を取り戻すには、今週末のシャブランスキー戦で圧倒的なパフォーマンスをみせる必要があります。ウォードとの2連戦で、ボディとスタミナに難がある事が露呈しました。ベテルビエフがそれを利用しない手はありません。

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たぶん、ボクシング界を代表するようなサイトだとおもうが、いつも当たり前で平凡な感想文のような記事ばかりです。そんなの知ってるよと・・・それを踏まえて独自の見解が読みたいんだけどなぁ。

重量級を中心に、団体を超えた統一戦の機運が高まっている気がします。田口も田中戦が流れて延命するのかとおもいきや、メリンドへ向かいました。蓋を開けてみなければわからないと懸念されたWBSSも活況で、次はフェザー級などの軽量級で開催する予定だそうです。欧州勢が中心だったが、今度はメキシカンなどのヒスパニック系を盛り上げたいんだそうです。

フェザーを代表して送り出せる日本人は今はいないけど、Sフライも戦国模様、バンタムも地味とはいえ役者が揃い、英国で統一の機運があります。Sウェルターなどもそうです。

これら状況は、マニアにはいい兆しですが、同時にボクシングの危機でもあるような気がします。王者になっても誰も、名前すら知らない。誰それ?な勝てる相手に予定調和の防衛を重ねても面白くない。

ファンが心から歓迎する、エキサイトする試合を提供しなけりゃプロじゃない。
こうした現実に今直面しているのではと感じます。

だからこそ、そこに挑んでいく者と、静かに去っていく者がいるのでしょう。

統一の機運ばかりだと、ランカーが挑戦しにくい面もあるかもしれませんが、WBSSのように、王者ではなくトップランカーやホープも交えた下克上トーナメントを開催すればいい話です。オレクサンドル・クヴォジクなどはこの輪にまじっても優勝候補の一角でしょう。

リコンドーVSロマチェンコのような試合も魅力的ですが、誰も相手がいないから特別試合、ではなく階級最強を証明するトーナメントを制してからこのような試合が組まれる方が健全です。リコンドーやロマチェンコには勝てないしやりたくもないが僕も一応王者です、では納得できません。

村田は別格としてSバンタムの岩佐が最重量な日本勢ですが、誰が挑んで生き残るのか

来年以降の楽しみはそこだけと言えそうです。

けれどベテルビエフさん、あなた確かプロモートで揉めて契約先探してる状態じゃなかったっけ?

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