埋もれてしまうニュースだろうから残しておきます。ガシエフVSドルティコスのアンダーで、ロシアでは、小原佳太、金子大樹、渡部あきのりと結果を出せずにいましたが、日本人初、ハリケーン風太がアップセットを起こしました。モハメド・アリトロフィーと刻まれた栄光のリングで。
相手はここまで17勝4KO1敗1分のWBCインターナショナル・ライト級王者、バジェ・サルガニャン。アルメニア人で米国、ロシアで活動している選手なのでアマチュア経験のあるホープだとおもわれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JwtjtRyyXNg
身長173センチとあるので、結構背は高い風太ですが、元々バンタム級のボクサーであり、大場浩平などに負けて日本王者に届かなかった選手です。ライト級に順応しているのが謎です。内山高志より上の階級です。裏街道のパッキャオでしょうか?しかも、海外アップセットはいつも左ショートのワンパンチノックアウト。このパンチが得意なのでしょう。
ファイトスタイルは、荒っぽい変則でやりにくいタイプ。変則ケンカ殺法。ポイントメイクできるボクシングではないです。
しかし随所にみせるボディワークなどは巧みで、フィニッシュシーンなどは、攻め込まれているようで冷静にヒットをはずし狙いすました左一閃。このパンチでこれだけ効かせるのだから、すさまじい武器といえます。これ、結構芸術的なフィニッシュです。
しかしながら、覚醒したとか、超強いというのとも違って、せっかく海外で大物食いしたのに、格下にKO負けしたりと不安定です。
https://www.youtube.com/watch?v=5eiJjQso-rg
この相手もフランシスコ・バルガスと激闘を演じた、当時ホープのウィル・トムリンソン。初回に得意の左ショート一発で倒しました。トムリンソンはこの敗北でキャリアが止まってしまいました。
これで
WBAオセアニア・ライト級王座
WBCインターナショナル・ライト級王座
を獲得した事になります。
階級アップの過程でアウェーでジョニゴンにも挑み判定負けをしていますが、試合に負けてケンカで勝ったような傷具合です。
面白い存在感を放っていますし、ただのまぐれだろとは片付けられない2連続左一撃KOでした。試合を通じ、ずっとこの左のタイミングを図っているのかもしれません。当たれば誰でも倒せそうな左ではあります。この先どこまで驚かせてくれるでしょうか?