恐らく有力選手の次戦は選手都合ではなく、プロモーター、団体都合で決まる。
井上尚弥の次戦は9月か10月にラスベガスで行われる可能性が高い。
ボブ・アラム
「日本のマネージャーの大橋とプロモーターの本田と交渉している。彼らは9月に井上をアメリカに連れてくる予定だ。だから9月か10月に試合を決めたい。上手くいけば限定でも観客試合が出来るだろう。15000人収容のアリーナに2000人か2500人程度入れて、席の間隔を空けたり、食事をしながら観戦できそうだ。第一段階に一生懸命取り組んできたので、次は第二段階、観客入りの試合に取り組むように部下に命じました。」井上の次の試合はESPNで中継される。
フィリピンのジョン・リエル・カシメロは、試合に備えてラスベガス入り、そのままコロナウィルスのパンデミックのため移動できなくなり、ラスベガスに残ってトレーニングを続けてきた。井上戦の再スケジュールを待ち望んでいる。
アラム
「井上VSカシメロの可能性がまだ一番高い、疑う余地はない。」
ジョシュア・グリアもジェイソン・モロニーも、その他ほとんどの選手が復帰戦をチューンナップに変更している。
ミゲル・ベルチェルトも、オスカー・バルデスも、ジャメル・ヘリングもみんな当初の予定と違い、誰やという相手に変わっている。なので、この流れに沿えば、井上VSカシメロは絶対的とはいえない。
9月19日にワシル・ロマチェンコVSテオフィモ・ロペスがあるとしたら、恐らく井上のスケジュールはそれより後、10月になるとしたら、よほど楽勝でない限り2020年の井上尚弥は1試合だけとなりそうだ。カネロも9月に間に合わせたい。
ボブ・アラムはこんな事も言っている。
アラム
「エマニュエル・ナバレッテは今日フェザー級で戦った。このままフェザー級に留まる方がいい。シャクール・スティーブンソンがWBO王座を返上しスーパーフェザー級へ転向する。このタイトルをジェシー・マグダレノとナバレッテが争うことができる。」
ナバレッテはWBOスーパーバンタム級王座を返上したわけではないので、短期間で5度の防衛という功績を讃えられて、田中恒成のごとく特別待遇を受ける可能性がある。つまりフェザー級でも即挑戦者になるかもしれない。
現在WBO1位は多くのファンベースを持つ、マイケル・コンラン(13勝7KO)だが、シャクール・スティーブンソンとの指名戦はアナウンスされていない。
2位にはルーベン・ヴィラ(18勝5KO)だ。
3位は英国のライアン・ウォルシュ(26勝12KO2敗2分)
ジェシー・マグダレノは現在4位にランクされている。
マイケル・コンランはイギリスのライアン・ウォルシュと決定戦を匂わせていた。その試合が一番やりたいようだ。英国圏でなんとかしてしまおう的なランキングにウォルシュをねじ込んでいる。大沢との話もあったようななかったような。
ルーベン・ヴィラはシャクール・スティーブンソンのライバルとしてかなりハイレベルなアマチュアだったが故、積極的に相手に選ばれるタイプではないようだ。決して怖さはないが簡単な相手ではない。
実績と利用価値がある、ジェシー・マグダレノあたりが(やや捨て駒として)一番重宝されそうな気配だが、アラムの言う通りになれば、ランキングなど無意味に等しくプロモーターの私物化同然だ。WBOもそれに便乗している可能性もある。
フェザー級にはゲイリー・ラッセルJrとシャクール・スティーブンソンという2人の超速、反射神経の黒人王者が君臨しており、今までも、これからも、王者も含め多くのファイターは彼らにあまり関わりたくないようだ。
彼らをのり超えてこそ、本物のフェザー級王者といえる。
最近ではツグスソク・ニャンバヤル(モンゴル)が一番勇敢なチャレンジャーだった。
そこを無視して階級最強は名乗れない。
恐らく有力選手の次戦は選手都合ではなく、プロモーター、団体都合で決まるだろう。
カシメロはそこまで価値を引っ張れるかどうか・・・
シルバーだか暫定だかレギュラー王者の岩佐はともかく
勅使河原や小国などにチャンスは訪れるのか、今年試合は出来るのだろうか。