ジョン・リエル・カシメロVSフィリップス・ンギーチュンバ

見どころは、この無名のナミビア人がどこまで強いかだ。

無名のスーパーバンタム級、フィリップス・ンギーチュンバが、土曜日のフィリピン・パラナケ市のオカダ・マニラ・ホテル&カジノで、元世界王者のジョン・リエル・カシメロと対戦、世界の舞台に登場するチャンスを掴んだ

この試合は、27歳のナミビア人が長い間、辛抱強く時間をかけて待たなければならなかったチャンスだ。

ンギーチュンバ
「3月15日にオーストラリアでルーク・ボイド戦の準備をしていたが延期になったので、この試合はいいタイミングで来た。3階級の元世界チャンピオンと戦うことは、私の才能を世界に示す機会を与え、ボクシングのスキルを示すことに興奮しています。彼の記録と実績は尊敬していますが、私は自分の履歴書を持って臨みます。」

ンギーチュンバにとって、アフリカ以外の国でプロとして戦うのは今回が初めてだが、全く新しいことでもない。

ンギーチュンバ
「アマチュアとしてナミビア外で戦い、プロとしてジンバブエでも戦いましたが、その試合はBoxrecに記録されていません。私は世界のどこででも戦うことができます。」

3児の父であり、トレーニング以外の時間はマネージャーの建設業に従事するパワーパンチャーは、勝利が自分のキャリアにとって重要であることを知っている。

ンギーチュンバ
「勝てば大きな扉が開かれる。スポーツマンの夢は世界チャンピオンになることであり、それは私の夢でもある。5月13日の試合後、世界はこのアフリカの戦士に注目することでしょう。この試合は素晴らしいストップで終わり、私は笑顔でいることでしょう。」

ンギーチュンバは、ウィントフックからヨハネスブルグ、香港からマニラへと飛行機で移動する。所要時間は約27時間だ。

ンギーチュンバのハンドラーであるネストル・トビアスは、彼の可能性について強気だ。

トビアス
「このような大規模な試合をするのは正しいタイミングだと信じているので、ファイターにとっても、国にとっても良い機会だ。厳しい戦いになるだろうが、勝てば道が開けるだろう。」

この試合は、2人のビッグパンチャーによる、ファン垂涎のシュートアウトになりそうだ。

ンギーチュンバにとっては大きなステップアップとなるが、オッズを逆転できるかは試合が始まってみないとわからない。

カジメロ(32勝4敗22KO)は、IBFフライ級王者モルティ・ムタザネに敗れた後(L TKO 5)108と112の世界タイトルを獲得し、復活した。ペドロ・ゲバラ(SD12)を破り、アムナット・ルエンロエン(KO4)にリベンジ、チャーリー・エドワーズ(TKO10)をストップするなど、世界を股にかけるフィリピンのパワーパンチャーだ。

ジュニアバンタム級に転向したが、同胞のジョナス・スルタンに敗れ(UD12)バンタム級に転向したカシメロはゾラニ・テテ(TKO3)を下してWBO118ポンド級タイトルを獲得。その後、2度の防衛を行い、ギジェルモ・リゴンドーを下した(SD12)こともある。

カシメロはドバイで挑戦者決定戦のポール・バトラーと対戦する予定だったが謎の胃の病気で倒れてしまった。試合は2022年4月に再調整されたが、カシメロはファイトウィークにサウナを利用し、BBBofCの規則を破り、カードから除外されることになった。WBOはもう十分と判断し、フィリピン人からベルトを剥奪した。カシメロはその後、赤穂亮を倒して復帰した(KO 2)

カシメロは賛否あるが、ジャーニーマンにして3階級制覇の実績と、底なしのパワーや独特の当て勘があり、完敗というのはみたことがない。空回り、取りこぼしなど大味なところはある。

Sバンタムでもその能力を発揮することが出来るだろうか、赤穂がSバンタム適正だったのであればその差も明白だったが。挑戦者という立場だが、明らかにンギーチュンバより格上で迎える今回の試合。世界戦を待っている男がたくさんいる中でどこまで勝ち上がれるだろうか。

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