先週はゴールデンウィークに働いた分休暇をとってきました。
なのでボクシングはお休みでしたが、気になる試合はありました。
ラウシー・ウォーレンVSファン・カルロス・パヤノ
まだ無名に近い両者ですが、個人的なバンタム級頂上決戦です。
五輪2度出場のパヤノはモレノから王座を奪いましたが、バッティングの負傷判定でモヤモヤを残し次がウォーレン、またもや荒れた試合でギリギリの勝利。
評価を確実にはできませんでしたが、スピードも豊かでアマの技術に裏打ちされたかなりいい選手だとおもいます。
格下相手には華麗かつ力強い盤石の試合をみせていました。
亀田の指名挑戦者に選ばれたものの逃亡され、相手を選べる立場になかった不遇な実力者でしょう。
五輪3度出場のウォーレン、世界選手権金の勲章もありますが五輪ではメダルなし。
本場アメリカでも黒人軽量級選手は不遇です。ゲイリー・ラッセルくらいのクラスならまだしも。
かつてマーク・ジョンソンとか強いやつもいました。
試合は初戦と変わらぬ接戦で、深刻な反則がなかったのとウォーレンの地元の利もあって逆転しましたが実力伯仲の僅差は変わらず。体格もスピードもスタイルも似たもの同士の戦いでした。
ウォーレンは14勝4KO1敗ですがWSCで7戦全勝の記録もあり、FIGHTNEWSでは22勝になってます。
4KOなので全部判定だったのかな?
本場で強豪とやりたいと口にしている山中、三浦や粟生、亀海は本場で試合をこなしているし他国選手ではなくアメリカ人なので、対戦障害は少ないだろう。
ただし、金銭的にはハイリスク、ローリターン。
しかし、勝てば、識者、マニアの評価は十分に得られる相手だ。
ウォーレンはKO率が示すように、一発強打より、体、ハンドスピード主体で超ハイテンポなスピードボクシング。
適度に荒く攻撃的で迫力がありますが、小さく、怖さはない。よくみると荒いながらもディフェンスが巧みです。反射神経の鬼でしょう。
黒人アマエリート特有、軽量級なのもあって全階級屈指といえるスピード。
この映像を見ても、この両者がリボリオ・ソリスに苦戦する姿は想像できないので頂上決戦とみなしました。
山中のどんな試合よりスピードやテクニックの高さを感じさせます。ダーティーにも慣れてます。
けれど舞台はプロのリング。アマで結果の出ないメキシカンなど、スロー気味でも重く、硬く、打ち抜くようなパンチやボディが効いてくるので結果がどう出るかはわかりません。
キャリア、実績からしてプロでの世界的な評価では山中の方がずっと上だろうが、リー・ハスキンスなどと言わず、こういう本物と戦う雄姿がみてみたいものです。
ウォーレンが今後どのようなキャリアを築いていくのかわかりませんが、バンタム級近辺の軽量級では台風の目、皆が避けたい存在になりそうです。
恐らく、マーク・ジョンソンと同じく人知れずひっそり、メキシカンあたりに敗れ、消えていくのが歴史の証明ですが、アマの実績、このスピード感、見栄えだけなら井上やロマゴンにとっても嫌な存在といえるでしょう。
アマ偏重な自分の好みが多分にありますが、見た限り、自分の評価ではバンタム級最強王者は今のところ防衛ゼロでもウォーレンです。
何回防衛したかより誰とやったかが重要です。
日本人との絡みがありますように。