WBA世界ライト級レギュラーチャンピオンのアンソニー・クロラとWBC世界ライト級チャンピオンのホルヘ・リナレスによる王座統一戦。
しかしWBCはデジャン・ズラティカニンが正規王者になっており、リナレスは休養王者扱いだとおもいます。
この試合が燃えるのは英国開催であること。クロラの前戦が僕の好きなイスマエル・バロッソであり、リナレスはそのバロッソの同郷、かたき討ちでもあることです。
イケメン度があまりに違うので忘れてました。
サルガドやデマルコ、トンプソンに負けてスター候補から過去の人になりかけていたリナレス、怪我も多く順調なキャリアとはいえないですが、辛抱の時期を経て今では世界をまたにかける、ある意味うらやましい立場になりました。そして念願の統一戦。こういう舞台に本来なら内山がいて欲しかったのです。挫折、敗北はリナレスの方が多いですよ。開き直り、意識の問題でしょうか?
無敗価値がなくなり、いい意味で帝拳プロテクトからはずれ、ギャラは落ちても身軽になった結果でしょう。
戦績や過去だけみるとアンソニー・クロラは英国でも3番手くらいの位置づけでリナレスが倒したケビン・ミッチェルクラスのボクサーだと過小評価しがちですが、最近の充実度は目覚ましく、引き分けもはさんで2012年から負けなしです。
ガンボアといい試合をした元オリンピアン、ダーレイ・ペレスと引き分け、再戦でKO、初防衛戦で怪物的な要素を持つ暫定王者、イスマエル・バロッソも攻略しました。
両試合ともマニア的にはクロラ不利という予想だとおもいます。地道でまっとうなキャリアを重ね、一皮むけた感じ。
リナレスにもスピードやテクニック、安定感はありますが、脆さがあり、ケビン・ミッチェル戦を比較するとバロッソの方が一方的でそのバロッソを下したクロラだし、贔屓のすごい英国開催なので、厳しい試合でしょう。
両者のコメントも気持ちいいものです。
クロラ
「統一戦にエキサイトしている。ホルへはファンタスティックな選手で、これはもう一つの頂上を目指す登山になる。でも戴冠したペレス、バロッソ戦でテストは完了。私はホルへを負かす自信がある。私は長年ホルへ・リナレスのファンで、彼はテクニックに秀でている。でもほかのボクサー同様、弱点がある。リナレスはグレート・チャンピオンだけど、私は勝利を信じて疑わない」
リナレス
「これは私にとって初めての統一戦で大きなチャレンジ。WBA、WBCのベルトを統一できれば大きな業績を打ち立てられる。クローラはすごく強く、マンチェスターのファンに我々の情熱を傾けたエキサイティングなファイトを供給したい。クローラは最新試合で私の同胞(前暫定王者のイスマエル・バロッソ)を倒しており今、勢いがある。誇りとハングリーさで勝利を目指す」
たしかにクロラのテストは終了、立派な王者です。
しかし強豪相手のここ2戦は、南米黒人選手対策で、前半耐えてスタミナとボディで反撃という徹底した戦術がはまった結果ともいえます。
リナレスの方がポイント奪取に優れたテクニシャンではあるので、クロラのボディ攻撃への対策が万全であれば勝てるはずだ。
英国は判定だと厳しいので、倒すか圧倒的な差をみせる必要があるだろう。
バロッソと同じベネズエラ、彼の仇をとって欲しいな、益々女性人気に差がつくだろうけど。
そのうちロマチェンコやベルデホが来る階級。曲者バルテレミは消えたけど、イースター、コーミー両者強い。
テリー・フラナガンも30戦無敗でまだ底がみえない。
やはりライト級はハイレベルにならざるをえないのだ。
https://youtu.be/jD4z12CAK0E
https://youtu.be/bADZJDMlZMU
https://youtu.be/AtZh2OaVkBc