誰も知らない絶対王者/ブライアン・ノーマン・ジュニア

P4Pナンバーワンかもしれないテレンス・クロフォードのSウェルター級の転向に伴ってWBOの正規王者に認定された元暫定王者です。

ブライアン・ノーマン・ジュニア
26勝20KO

最新試合のジョバンニ・サンティリヤン戦までノーチェックの人でした。むしろサンティリヤンが32戦全勝と戦績はいいが、ローカルレベルで実際にどうなんだろうとおもったらプロスペクトのアレクシス・ロチャを豪快にKOしたので、サンティリャンが王者候補かとおもっていました。

そんなノーマンVSサンティリャンはボクシングでよくある試合内容でした。

人気も勢いもアレクシス・ロチャを下した無敗のサンティリャンにあり、ロチャ戦同様のアグレッシブファイトでノーマンにグイグイ迫っていきます。ノーマンは運動神経のいい黒人にありがちなスタイルでロープ、コーナーに下がり、ディフェンスの時間が長い。

見栄えではリングジェネラルシップを握っているサンティリャンなのだが、パンチの精度や有効打は明らかにノーマンが上で、劣勢にみえて試合をコントロールしていく。終盤に両者のダメージ差が明確になり、10回、屈強なサンティリャンが倒壊、大きなダメージを残すノックアウト負けで決着しました。

ブライアン・ノーマン・ジュニアは身長173センチとウェルター級では小さく、黒人特有の派手なアクションがないので、印象が薄く、平凡にみえますが、基礎の部分が強く、ディフェンスもよく、欠点がとても少ないスタイルです。

サンティリャン戦は逆転勝利と言われていますが、細かくみると最初から主導権を握っているのはノーマンです。

親父と二人三脚でやっているようで、今後の活躍は未知数だが、地味に強い無敗の王者といえそうです。本人は統一戦を志向しています。

今のウェルター級世界王者は

WBC
マリオ・バリオス

WBA
テレンス・クロフォード(返上するだろう)
暫定:エイマンタス・スタニョーニス

IBF
ジャロン・エニス

WBO
ブライアン・ノーマン・ジュニア

となっています。クロフォードは返上するだろうし、ジャロン・エニスはちょっと別格、相手によってはSウェルターに行くだろう。

そんな中、日本の佐々木尽はWBOで2位という高ランクです。

日本人が一度も獲得したことがないウェルター級の世界王者になるために、今は結構穴場な階級になっています。今の実績で王者に挑めとはいえませんが、次戦が何年も試合をしていないノーランクの34歳、カミル・バラなる選手と戦っている場合ではないとおもいます。

佐々木の若さ、勢い、パワー、爆発力は素晴らしいとおもうが、今こそ、ホンモノの世界ランカーにその拳が通じるのかテストすべき時期だとおもうのだが・・・

標的のブライアン・ノーマン・ジュニアは地味強だが、挑む世界王者としては今は穴だろう。

運やタイミングは熟しているのだ。

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