昨今の怒涛の注目試合ラッシュの中で、この試合に注目している人はほとんどいないだろうが、いい組み合わせ、いい王者です。
WBAは6カ月前にジェルボンタ・デービスがヘスス・クエジャールに勝つと、スーパー王者の称号を与えたが、それについての合理的な説明はない。道理に沿えば、プエルトリコのアルベルト・マチャドこそがWBAスーパー王者である。スーパー王者のジェスリル・コラレスから王座を奪ったのだから。
マチャドがコラレスに勝ってもWBAはなぜか、スーパー王者に認定せず、その後、デービスVSクエジャールの勝者にその称号を与えた。
28歳のプエルトリカン、アルベルト・マチャドは、今週土曜の夜、ニューヨークの、マジソンスクエアガーデンで2度目の防衛戦をします。ダニエル・ジェイコブスVSセルゲイ・デレビヤンチェンコのIBFミドル級王座決定戦の前座で、ユアンディール・エバンスを相手に行われます。試合はHBOで放映されます。(HBOのボクシング中継も残りわずか)
マチャド
「ゲルボンタ・デービスがスーパー王者です。彼はそれに値する選手ですので祝福したいです。しかし1年前、スーパー王者のジェスリル・コラレスを破って王者になったのは私です。私がこの試合のために犠牲にした苦労を誰もが知っています。誰がWBAの真の王者であるかは皆わかっているはずです。」当時の王者、ジェスリル・コラレスは、マチャドに8ラウンドKOで敗れたが、計量をパスできず、試合前に王座は剥奪されていた。空位の王座をマチャドが獲得したことになる。
WBAの言い分は、"スーパー王者の"コラレスを破ったのではなく、"スーパー王者だった"コラレスに勝っただけというものだが、この時点でジェルボンタ・デービスはWBAの15位以内にランクされていなかった。ヘスス・クエジャールもアブナー・マレスに敗れて以来試合をしておらず、フェザー級の選手だった。
たしかに狂った措置で、今までマチャドがスーパー王者であるとおもっていました。
内山の長きにわたる王座だったので余計に。
スーパー王者とは王座を10度防衛した者に与えられるはずではなかったか?その王者に勝ったのだから、コラレスもスーパー王者・・・なのは無理やりだが仕方ない。しかし、ジェルボンタ・デービスをスーパー王者に認定する根拠はどこにもない。ただ王座を乱発し認定料が欲しいだけである。
WBAの傍若無人、野放図な運営管理を知っていれば、何の驚きでもなく、メイウェザーの秘蔵っ子といわれるデービスに大きな金銭的価値を見出しているのでしょう。そのデービスも実力は明白ながら、ストリップ嬢を殴ったりして私生活が荒れています。試合も決まりません。テビン・ファーマーとの因縁マッチをやるのが関の山でしょう。
その話題は置いといて、アルベルト・マチャド、大柄で本格的なサウスポー王者だとおもいますが、今の人気も立場も微妙です。ロマチェンコが去り、デービスは自滅、ファーマーはまだ新米、ベルチェルトはメキシコ縛り、スーパーフェザー級自体の立ち位置が揺れているせいでもあります。伊藤雅雪含め、世界的にスター不在の階級になっています。
浜田さんのマチャド評は、基本に忠実なこれからの選手との事でした。
私個人はデービス>マチャド>ベルチェルト>伊藤であります。今は。
対する、マチャドの対戦相手、ユアンディール・エバンスは20勝14KO1敗。米国内トップアマ出身ですが、主にフェザー級の選手です。唯一の敗戦は2012年、キレキレ狂暴だった頃のハビエル・フォーチュナに初回KOされています。
直近のファイトは約1年前、ルイス・ロサに2-1。ルイス・ロサは岩佐と世界挑戦権をかけて対戦予定も体重超過をやらかした当時無敗ホープ。エバンスに負けて初の敗北、その後交通事故で死んでしまいました。
https://www.youtube.com/watch?v=hQxLiFhg2zw
選手に歴史、運命あり。
コラレスも今どこに行ったのか、あっという間の才能でした。
フォーチュナもフェザーでやってりゃ化け物でした・・・
エバンスという選手は米国トップアマ黒人らしく、俊敏で好戦的なサウスポーです。マチャドより速いかもしれません。しかし、体格、パワーがスーパーフェザーではない。マチャドの鋭い右フック、左ストレートの餌食になる可能性が高いが、このチャンスに頑張ってもらいたいものです。
マチャドという選手は最近活躍著しいプエルトリコの有力な王者ですが、敵は相手より減量なのではというくらい大柄です。いいものを持った選手なのでもっとビッグになって欲しいものです。伊藤雅雪がさらに飛躍するためにも、この階級はもっと盛り上がって欲しい。
久々に、よくある世界戦らしい地味な組み合わせ。ピンでは成り立たないだろう。今時もうこんな地味な世界戦は世界から注目されにくいといえるかもしれない。統一やトーナメントの機運、放送局戦争が高まっています。
HBO放送とのことですが、こういう古き世界戦も終わり、変わっていかざるを得ないかもしれません。