これから舌戦がずっと続くだろう。様々な記事も出るだろうから、とうてい真面目に翻訳する気にはなれない。なので、選手の声のみピックアップ。ほとんどこれだけで伝わる、いいのだ、実は・・・
アミール・カーン
「俺はテレンスが今まで戦ってきたファイターとは違う。彼は下の階級から上がってきた。まだウェルター級は肩慣らしだ。スピード、パワー、爆発力、そしてサイズ、クロフォードにとり俺は大きなテストになるだろう。アンダードッグとしてでなく、サイズの優位性で試合ができる最初の試合だ。いつも小さなアンダードッグとして試合をしてきたが今回は違う。俺の方が大きくてキャリアがある。テレンスは無敗で偉大なファイターだ。最近のウェルター級での試合も内容は悪くない。しかし彼にとって俺は難しい。テレンスはまだウェルター級の新参者だ。ウィルター級がどんなものであるのか、スピード、パワー、キャリアをみせつけたい。
厳しい試合になるだろう。でも勝てると信じている。みんな俺にチャンスはないという。けれど俺は伝説のために戦っているんだ。クレバーでなくてはならない。俺の方が大きくて速い。今がキャリアのピークなんだ。
ウェルター級こそ俺にとって理想の階級だ。スーパーライト級では減量地獄だった。カネロと戦ったミドル級はヘビーだった。しかしウェルター級で俺は負けたことがない。俺には全てが揃っている。」
長いけど大体同じ事を繰り返しているだけです。
俺の方がサイズが大きい、速い、キャリアがあるの3点セットです。
https://www.youtube.com/watch?v=rCme1sLkBUY
テレンス・クロフォード
「カーンの試合をきちんと観たことがないんだ。カーンについていえる事は俺よりは大きくてほとんどの時間上のクラスにいたってことだけだ。カネロとやった時は今後はスーパーウェルター級でやっていくもんだとおもっていた。でも今同じ階級にいる。リングを共有することができる。カーンは有名な選手だ。いくつかの実績もある。そしてウェルター級では負けたことがないんだ。エロール・スペンスについて今は考えていない。まだ実現するかもわからないんだ。もちろんいつか試合が決まれば、これこそウェルター級の最大の試合になる。カーンに勝ってからその事については話すことができるだろう。」
アミール・カーン
「スペンス戦に夢中で俺を過小評価してるならテレンスは痛い目にあう。カネロとの試合でも倒されるまでは俺が勝っていたしね。」テレンス・クロフォード
「カーンは速くてよく動くファイターかもしれないけど、俺だって遅くないし自分のスキルに自信がある。パンチ力だけじゃないよ。」
適当に拾うとこんな感じでした。
折に触れ、追記、または新たに書いていく。
キャリアも浅いのに若くしてアテネで銀(金は伝説のマリオ・キンデラン)をとった天才児カーンも32歳になりました。これがキャリアの最後に近いかもしれません。
手足が速い、素晴らしい能力をもったファイターだがそれ以上に口が速い、浅はかな面がパッキャオやメイウェザーなどとビッグマッチが出来なかった理由か。いや肝心の試合で負けるからだろう。無理やり階級を上げてカネロとのビッグマッチに臨むも快速で飛ばした序盤はよくても捕まったら脆かった。
惚れ惚れするスピードと恵まれた体格を誇るが、カーンは世界レベルではどうも冴えない。まず12ラウンド被弾せず立っていられる事がない。必ずどこかで捕まりダウンする。効かされる。前戦のサミュエル・バルガス戦も得意の快速で判定勝利したが、2度倒されている。ベストファイトはデボン・アレクサンダー戦だろう。(スピード対決を制した)
マルコス・マイダナ戦の初回に見事な左ボディで悶絶させたようなパンチは、よほどドンピシャのタイミングで当たらぬ限り再現はない。それでも肉薄されたし・・・ハンドスピードはすごいが、どうにも精度が悪い、逃げ腰で下半身に力がこもっていないのかもしれない。スタミナ、集中力、タフネスに問題ありなのかもしれない。
対するP4Pトップクラスのテレンス・クロフォード、無敗にして3階級目のウェルター級でも余裕の2連続KO。ほとんど被弾しないテクニシャン。試合内容に文句はないが、ウェルターでは線が細く非力なのではという懸念だけが先走りしている。
カーンは自分のサイズばかり強調するが、クロフォードが前戦やったホセ・ベナビデスはカーンより大きくカーンに似たスタイルともいえた。(足がなかったが)順当に予想すれば、北京五輪の金メダリスト、フェリックス・ディアスすら子ども扱いしたクロフォードに速いだけのカーンのパンチは当たらない。クロフォードのパンチは12回のいずれかにカーンのアゴを的確に叩くだろう。
それでも、恵まれたベストの階級であろうウェルター級で本来持ってる力を存分に発揮、弱点のポカに最大限のケアを払ったカーンのベストファイトを期待したい。いつもそう言って裏切られてきたカーンだが、本来の能力をもってすれば、ミドル級チャレンジで負けたカネロ以外の敗北はなかったはずだ。
カーン自身もトレーナーもポカをしないことだけ徹底的に訓練し、あとはおのれの快速を信じて突っ走るしかない。エンジン全開で攻めて全開で逃げる。考えすぎても頭脳的で技巧派のクロフォードには敵わない。
クロフォードは勝つだけじゃないく内容も問われる試合となる。
この試合で少しでも彼の底がみれるといいのだが・・・