今日はこのような試合がありました。
ジャロン・エニスVSカレン・チュカジャン
これは再戦で、前戦ではエニスの連続KOを阻止する判定もユナニマス、エニスに再戦のモチベーションがなさそうな試合ですが、チュカジャンは初戦から3連勝で指名挑戦権を獲得していました。完敗したエニスに再び挑む決意と作戦を感じる見事な仕上がりでしたが、善戦も敵わず。チュカジャン他の王座なら獲れそうなレベルにみえましたがエニスの牙城は高く、それでもエニスはやや雑で被弾も多く、次世代P4P候補に相応しいかといえば、次戦以降に見送りだろう。それでもやっぱりスケールの違う別格の王者であり、スキルやパワーはもちろん、耐久力もあり、是非Sウェルターに進出して欲しいものだ。
ジェシー・ロドリゲスVSペドロ・ゲバラ
いよいよ本格的に自信を深めてきた感があります、ロドリゲス(バム)。ゲバラは47戦もしてノックアウト負けのない堅牢な選手で調子も良さそうだったが、3回で破壊してしまいました。今日の試合では非力、パワーレスな面は微塵も感じられず、自信もパワーも増しているようです。それは井上尚弥や中谷潤人にも言えることで、王者になってから強さがどんどん増しています。
ジェシー・ロドリゲス、攻守に穴がなく、切り替えが早く、ガードも堅い、特別な王者の地位を固めつつありますが、このあたりの階級であれば日本人との対戦を望みます。
寺地拳四朗が目標にしていますが、寺地はフライ級に上げたばかりでユーリ阿久井を含めた統一戦を画策しており、年齢的にも時間がない、Sフライで勝負になるのは井岡を下したフェルナンド・マルチネスくらいだろう。田中恒成に勝ったプメレレ・カフでは全然厳しい、日本ではバンタムの中谷が勝負になるくらいでその他王者よりバムの方が強そうにみえてしまう。
そんなバムはフェルナンド・マルチネスとの統一戦か、ロマン・ゴンザレスとのビッグマッチしか興味がないようで、興行的にはロマゴン戦を目指していくのだろうが、エストラーダ戦をみれば、勢いも体格も、タイミングも大きくバムが勝る。もう時は過ぎた。
ここまで完成度が高く、一戦ごとに凄みを増しているジェシー・ロドリゲスと誰の試合が観たいか、勝負論があるか、といえば、もはや
フェルナンド・マルチネス
中谷潤人
井上尚弥
しかいない。その他では不利、役不足と感じるほど、Sフライとはいえバムの才能と勢いは止まらない。