ドネア31歳、先を急いでいるようです。
相手は全勝のウィルタース
柔能く剛を制すか、極めて対称的な両者
別々の極みにいる王者です。
Nonito Donaire
33(21)-2
Nicholas Walters
24(20)-0
ウォルタースは170センチリーチ185センチ、身体能力とパワーが特徴のボクサー。
ドネアもサイズで大きく劣勢という訳ではないが、下から上げた体とウォルタースのナチュラルなものでは大きな差だ。
いや、今回明らかに劣勢だな・・・
フライ級から階級を上げる度に体格、パワーの壁を問われてきたドネアだが、天才性で克服しなんとか5階級。
しかし小さな相手に強く大きな相手だと雑、効かせきれない、倒せない、バタバタしてしまうところを見せている。
ドネアが株を上げ、返り討ちもしたダルチニアンを指標とすると
ウォルタースの方が楽勝、圧倒的な勝ち方をしている。
だからといってウォルタースが上な訳ではなく、ドネアの方が才能にあふれているが、パワー差、体格差がまるで違い
あのダルチニアンが全く通じなかったことは大きな事実である。
獰猛が武器のダルチニアンがより獰猛にやられた。
まだ、全勝で底を見せていないウォルタース
あまり熱心にみていないが、洗練されてはいないが、テクニックはしっかり備わっており
なんといっても長い腕を使ったガードが固い。
当てるところがないほどに上半身が隠れてしまう。
そして、スピードには欠けるがプレッシャーを強め、野蛮に振るうフック、アッパーが強い。
当て勘もよく、珍しい変則アッパーを持っている。
黒人というか、ジャマイカンならではの独特の武器だな、これは。
過去のどんな相手より、階級の壁を感じる相手だが、ウォルタースのようなボクサーがトップにいては駄目だ。
洗練とはかけ離れたポテンシャル命のボクサーだからだ。
ウォルタースが頑丈、屈強、体のパワーもあり、ドネアは戸惑い苦しむだろう。
きっと、ベチェカよりも分厚い壁だろう。
しかしこの試合はドネアに勝ってもらわねば困るのだ。
ライト級まで視野に入れているとかいう話なら、ウォータースがいかに頑丈でも打ち破らなければならない。
SサンチェスがAネルソンに苦戦したように、苦労はしても最後は相手を倒したい。
前述の試合、あるいはAプライヤーVSAアルゲリョ
みたいな試合だが
ドネアがスーパースターの器なのか
ウォルタースの野獣性は想像以上なのか
しかと確認してみたい。
だって決勝はVSロマチェンコでしょ。
ドネアVSは観たいけど、ウォルタースVSとなるとハイブリットボクシングの前に判定負けが見えているから。