年末にかけて素晴らしいカードが続々と決まる喜びと、統括団体の強欲な姿を目の当たりにし、つくづくこれはビジネスであり、純粋な競争、スポーツではないと思い知る。ベルトなど関係ない。自分が目撃し信じたものがベストである。
マット・コロボフVSダニエル・ジェイコブス
クリス・ユーバンク・ジュニアvs.マット・コロボフ
12月7日の
ジャモール・チャーロVSデニス・ホーガン
ギジャルモ・リゴンドーVSリボリオ・ソリス
は、いまいちそそる対戦ではなかったが、これにクリス・ユーバンク・ジュニアvs.マット・コロボフが追加された。WBA暫定ミドル級王座決定戦だそうだ。村田の下か、WBAには心底呆れるが試合自体は興味深い。
個人的にクリス・ユーバンク・ジュニアが好みで、WBSSでももうちょっと頭脳的に戦えばジョージ・グローブスに勝てていただろうしカラム・スミスにも速さで対抗できたと感じている。何より速い。誰よりも爆発的ラッシュ力、瞬発力がある。ビリー・ジョー・ソーンダースにも負けてないように見えた。しかしスーパーミドル級では少し小さいとおもっていたらミドル級に降りてきた。
https://www.youtube.com/watch?v=lPmor6vdLp4
対するマット・コロボフはもっと好みで応援している選手だ。アマではベテルビエフやコバレフの上に君臨していた。プロではアンディー・リーに逆転負けとジャモール・チャーロに物議を呼ぶ敗北。チャーロを最も苦しめた。しかし肝心の次戦でイマニュエル・アリームと引き分けてしまった。(勝ちに等しい内容だが)36歳でもう後がない無冠の帝王。王者たるには圧勝もしくはノックアウトが必要だがややアマ臭く判定型なのが厳しいところ。
若さ、瞬発力、爆発力ではユーバンクだが、技術ではコロボフだろう。共にエリート王者にも通用する実力者だけにこのサバイバルは険しいな。
正規王者より強いかもしれない・・・
しかしこれしか成り上がる道はない。
ゲイリー・ラッセルJrVSツグスソグ・ニヤンバヤル
WBCが対戦指令。大金を貢がぬ不人気王者、不人気ランカーには本当に厳しいWBC。ニヤンバヤルは元々やる気満々だった。一番険しい道を逃げない。ラッセルはどんな気分だろうか。どちらも、逃げ去っていったレオ・サンタ・クルスやオスカー・バルデスより真っ当に強いとおもう。しかしラテンアメリカの人気者でない2人には厳しい現実が立ちはだかる。
これが本来の王者VS最強ランカーの対決だ。
スーパーフェザー級でミゲル・フローレスやアンドレス・グティエレスと戦う逃亡者よりよほど強くて男らしい。
https://www.youtube.com/watch?v=e6q8pyjnTQs
ロマチェンコがフランチャイズ王者に
WBCまたやった。デビン・ヘイニーがWBC正規王者に昇格でこれは最年少記録だそうだ。ロマチェンコはカネロと同じく自由にできる。WBAもWBCも最近は憚ることなく金儲けに走っている。これが自分さえよければ(金が入れば)モラルなど無視という人間のエゴ、本質なのだろう。むき出しの欲望・・・もうベルトに価値はない。誰とやったか、あるいはリスキーな統一戦だけが崇高だ。
アレクサンダー・ベスプーチンVSラジャブ・ブタエフ
11月30日、モンテカルロで決定。放映はDAZN。空位のWBAウェルター級王座決定戦。スーパー王者にマニー・パッキャオが君臨しているが、ウェルター級にPBC以外の新たな風が吹く。12月14日のテレンス・クロフォードVSエギディウス・カバラウスカスも含め、共産圏がウェルター級を引っ掻き回して欲しい。
共にアマで300戦以上の猛者で組み合わせとしては極上、もったいない。
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