
たぶんですが、日本のメディアより先に木村翔は「日本のロッキー」と紹介されていました。
めちゃくちゃかっこいいです。やってきた事、生き様・・・
そしてわずか2か月のスパンで最強の挑戦者のアウェーに乗り込む心意気・・・
田中も好きだが木村も応援せずにはいられない。
[st-card id=36264 ]木村翔が世界王者になるとは、日本のボクシングファンでさえ考えていなかった。誰も知らない、ハングリーなこのボクサーは、多くのメダルとトロフィーを獲得したエリートを破り世界王者になった。それはさながら日本版「ロッキー」のようです。
木村のプロデビューはわずが1分15秒で終わった。同じくデビュー戦の王子翔介(E&Jカシアス)にノックアウト負けをした。
木村自身は自信に満ち、負けるとはおもっていなかった。しかしこの時点でほとんどのファンもメディアも、木村をホープのリストから抹消した。
こうして、東京の青木ジムという小さな拠点から、木村は目立たぬ裏街道を歩んでいくことになった。
しかし彼は敗北の後、日本やタイの小さなイベントで戦いながら夢を追い続けた。(プロモーターの有吉の尽力が大きい)最初にやってきた大きなチャンスは、WBO王者、ゾウ・シミンへの挑戦だった。五輪2大会連続金メダルのシミンは中国の巨大なスターで、トップランクと契約しプロキャリアを構築していた。
シミンにとっての木村は中国でシミンが派手に勝つためのアンダードッグであることは明白だった。しかし木村は2017年7月28日、11ラウンドでシミンをノックアウトした。
その後も、元WBC王者の五十嵐 俊幸(帝拳)、フローイラン・サルダール(比)をいずれもKOで破り2度の防衛に成功している。
しかし、9月24日に名古屋で行われる3度目の防衛戦、無敗の2階級王者、田中恒成戦は厳しい戦いが予想される。23歳の田中はミニマムとライトフライでWBOタイトルを獲得しており、日本のP4Pスターと言われる井上尚弥と同じく、8戦目での最短王座獲得記録を持っている。田中がこの試合に勝てば、ウクライナのワシル・ロマチェンコと並ぶ12戦目での3階級制覇となる。
高校生のアマチュアエリートであった田中はスピードもテクニックも木村よりはるかに優れているが、この試合を甘くみていない。
田中
「この試合には危機を感じます。木村は世界戦全てKOで3試合のうち2試合を海外で戦った。アウェーで戦うことに慣れている。」試合は田中の地元、名古屋で開催されるが、それが田中のアドバンテージとは考えていない。
一方の木村は自信に満ち溢れている。木村と有吉は試合前にピークが訪れるのを防ぐために素晴らしいコンディションを作りあげた。木村のファイトスタイルを知らない者は彼のスタミナに驚くだろう。彼は12ラウンド、トップギアで戦う。木村のスタミナの秘訣はトレーニング方法にある。この試合のために2週間タイでキャンプを行い、亜熱帯の中、1ラウンド4分、12回のスパーリングを何度も行った。
木村は「日本のロッキー」となってもまだ満足していない。未だハングリーで日本以外のボクシングファンにも「チャンピオン」と称する価値があることを証明しようとしている。
いよいよ明日に迫った注目の日本人対決
前日計量を全国配信しておきながら、当日の試合はローカルでしか観れないという理不尽にどう向き合えばいいのだろう。エリートボクサーと称される田中ですが、過保護な選手ではなく、反骨で逞しく、強者を恐れぬ頼もしい若者です。
対する王者はそんな田中が乗り越えるべき壁のような骨太のケンカファイター。超エリートのゾウ・シミンを破ってからの快進撃はさながらロッキーで、ホンモノのプロらしい強さをみせている。
どんな展開になるのか
どんな試合になるのか
マニアであっても想像しにくい両者の激突です。
木村の強さが本物であれば木村が・・・
田中の準備と才能が本物であればやっぱり田中・・・
それしか言えません。
リアルタイムで観れる方も観れない方も、固唾をのんで見守りましょう。