ガラスの城/アンディ・ルイスVSアンソニー・ジョシュアその他

これは世間が騒ぐほどのアップセットではない、ヘビー級実際どうなのよという持論です。ボクシング=ヘビー級というほど楽しめていない自分がいる。

先週土曜日のマジソンスクエアガーデンでヘビー級の大波乱が起きた。アンディ・ルイスは無敗の絶対王者のアンソニー・ジョシュアを7回KOで下しIBF,WBA,IBO,WBOの新王者に輝いた。

ジョシュアは元々この試合に勝って11月か12月に再び試合をする予定だった。再戦条項に基づきリマッチが実現するだろうが、ジョシュアのアメリカデビューの失敗は停滞を意味する。無敗神話こそ重要でリマッチはいささか興ざめだ。

ジョシュアの前戦はウェンブリースタジアムだったが、イギリスの冬と屋外であることを考慮するとその舞台は除外されそうだ。(屋根あるとおもうけど)カーディフのプリンシパリティスタジアムやロンドンのO2アリーナが最適かもしれない。

ジョシュアは即時再戦の前に復帰戦をやる考えを除外した。

ジョシュア
「年末頃を観てみよう。次の事はそれからだ。」

Skyスポーツのコメンテーター、元2階級王者のポール・マリナッジはルイスの実力を評価しつつこの結果にショックを受けた。

マリナッジ
「アンディは2008年のメキシコのオリンピックナショナルチームに所属していました。アマチュアの確固たるバックグラウンドのあるキッズだった。だからリングの中でも慌てずに対処できたのでしょう。けれどそれを差し引いても、ジョシュアを打ち負かすとはおもっていませんでした。オッズ通りのワンサイドマッチになるだろうと。でもそれはアンディを見た目で判断していたのかもしれません。彼の陽気な態度にチャンスを与えていなかったのでしょう。まさかこんな結果になるとは、OKこれはジョークだね、アンディがここまでやるとはね。ジョシュアを高く評価しすぎていた。私は間違っていました。それを直に観れてよかった。」

https://www.youtube.com/watch?v=wXqaOLWFLmQ

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日本でもそこそこニュースになっていたので世界では今この話題でもちきりだろう。
だから私としては逆に書くことがない状況だが・・・
これは世紀のアップセットなどとはおもわない。

個人的にもマリナッジと同じ事前予想だったが、ジョシュアをそれほど髙く評価していなかった点で異なる。それは残る2人、ワイルダーやフューリーも同じだ。

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築き上げたキャリアが違うだけで、ヘビー級に絶対的な王者は今はいないのではないか。オリンピックが接戦で疑惑の判定が多いように、ロンドン金メダルのジョシュアでさえ、ロンドンだから金を獲れた程度だった。

一発で決まる階級だから誰にでもリスクやチャンスがあるというのはよく言われることだが、その一発を食いやすい、技術的限界、欠陥も多くあるのがヘビー級だ。見惚れるほどの完成度を誇る者は誰もいない。

タイソンの時代が終わり、2メートル、100キロを超す超体格が席巻するようになってはきたが、その体格で、パワー、スキル、スタミナ、タフネス、スピードを兼ね備えた者はまだ一人もいないというのが持論であり、強いて言えばウラジミールではなくビタリ・クリチコが屈強だったかなと言えるくらいだ。

だから、プロスペクトの中にも今回のアンディ・ルイスくらいのアップセットをやってのける者は常にいると考えている。競馬のように賭けができるなら一攫千金にもってこいの階級だ。

ジョシュアが復活し再び王者に返り咲くとしても、彼は筋肉の鎧を纏ったガラス細工の巨人である。

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