ホセ・ラミレスは戦うローカルヒーローの如く地元愛アピールが強い気がする。そこに乗り込む挑戦者にとってはたまったものではないが、勝敗は関係ないのだ。こういう興行もまた、新しいイベントの形を示唆しているのかもしれません。
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2018年も癌が人間の主な死因であり、世界中で推定960万人が癌で亡くなったといいます。この恐ろしい病はほとんど全ての人間に影響を及ぼします。最近では、WBCスーパーライト級王者のホセ・ラミレスと彼のマネージャー、リック・メリガンの生活に影響を与えました。
ラミレスは2月10日に地元カリフォルニア州フレズノでホセ・セペダに対して2度目の防衛戦を予定しています。
ラミレス
「私のチームがこの試合を実現できたことに感謝いたします。メリガンは母親の癌と戦っています。私の祖父母は癌で亡くなりました。私は地元のがんセンターや子供の癌専門病院に訪問しているので、その深刻さがわかっています。時として、精神的な要素が癌に好影響をもたらすことがあります。一瞬、一瞬が彼ら癌患者を後押しする、前向きな気持ちにさせることがあります。資金を集めることは、仕事を休んで治療ができる他にも、愛する家族の元に寄り添うことを可能にします。癌は個人を襲うだけでなく家族の心も蝕みます。この癌撲滅イベントの機会を与えてくれた関係各所に感謝致します。」
メリガンは癌と闘病を続ける母親のために何かがしたいと革新的なアイデアをおもいつきました。
試合の夜はラミレスが登場すると10000人のファンが「Let’s KO Cancer」というプラカードを掲げることでしょう。リングへの道は紫色に点灯し、癌を克服した経験を持つ者がゴングの鐘を鳴らします。
それ以外もラミレスにはアイデアがあります。
メリガン
「ラミレスは紫色のグローブで戦い、紫色のリボンがついた白いシャツ、特別なコスチュームに身を包みます。全てのコスチュームはオークションにかけられ、売り上げの全て、チケットやその他売り上げの一部が癌センターに寄付されます。ホセと私は2人のがん患者の治療費を援助するために各2500ドルを個人的に寄付しました。インスタグラムでヒントを見つけました。スーパーボール観戦の際、アイスと軽食が当たる5ドルの抽選券をつけていたのです。これを癌治療の費用にあてていました。我々は試合の4階席を抽選券にして地元市民に配ろうとおもいます。また、夫婦で癌と戦っているファンにメダルを授与します。彼らは個人的に、ホセと面会できます。」
ラミレスは試合が行われる週に癌センターを訪れ、患者を励まし、1000枚のチケットを寄付した。
ラミレス
「私のガールフレンドの叔母は一週間前に癌で亡くなりました。がんセンターの患者さん、3歳から17歳の癌専門病院の子供たち、彼らをみるととても不公平だと感じます。何人かの患者さんと話し、私のファイトが少しでも力になると聞いて安らぎを感じましたがそれだけでは十分ではありません。SNSを通じて、我々ラミレスチームの活動に前向きなフィードバックを得ています。」ラミレスの「Let’s KO Cancer」と書かれたポスターやアイテムが、フレズノの街中に点在しています。
ええ話でした。
病気で身体が弱っている時は、薬を飲んで眠れぬ夜と格闘しているよりは、映画やスポーツなどをみて気を逸らした方がいいというのは個人的な見解だろうか・・・たとえ、治療や役に立つ話であっても病気に関する番組は観ません。観てると具合が悪くなるからです。
ボクシングに象徴される、興奮のボルテージが高いスポーツでも、病を克服するほどの力はないとおもいますが、それでひとときの苦悩から解放されて夢中になることができれば大きな力です。
Let’s KO Cancer、紫のファンに囲まれて、紫の拳で殴られる、ホセ・セペダがまるで憎き癌のような演出になりはしないか心配ですが、素晴らしい試みは継続して欲しいものです。
レイムンド・ベルトランVS岡田博善もアンダーです。
岡田も縁起を担いで紫で染めてみてはどうか・・・