いよいよ世紀の一戦が近づいてきました。我らが井上尚弥は、アメリカの無敗黒人、スティーブン・フルトンとの試合を終えてもしばらくはSバンタムに留まるとおもわれますが、30歳の彼は「確実に終わりに近づいている、強いまま終わりたい」と言っています。
それは懸念すべきことではなく、当たり前の話です。
今まさに全盛期ですが、Sバンタムにはゾクゾクするようなライバルはなく、体格的に最後の階級となりそうなフェザー級も飛びぬけた選手はいません。
やれタンクだシャクールだといっても、もはや何階級も上の存在です。
時間的にも、タイミング的にも、案外以下のようなファイターが対立候補になっていくのだろうか。
ジャフェスリー・ラミド
11勝4KO
井上のスパーリングパートナーであり、全米アマを何度も制したエリートであり、タパレスに勝った岩佐に完勝した無敗のスイッチヒッターだが、アマでは次に紹介する選手たちに敗れ、五輪の道を断たれた経緯がある。
岩佐相手にスキルとスピードで上回った俊才だが、さらに上回る男たちもいるのだ。
レイモンド・フォード
14勝7KO
ラミドには勝ったが、ラガンに負けて五輪に行けず、しかしプロではサカリア・ルーカスやジェシー・マグダレノを破り無敗街道を驀進中。アメリカの選手なので、このままいけば世界戦も近いだろう。
デューク・ラガン
8勝1KO
この男が上記2人を破り五輪に駒を進めた。2020年東京オリンピックでフェザー級で銀メダル。小さなクロフォード的な期待値なのだろうが、プロでは非力でなかなかKO出来ない。スキルやスピードはさすが。
マーク・カストロ
10勝7KO
そんな彼らと遜色なし、あるいは上のレベルでもあった男。ラガンやフォードにも勝っている。日本の堤駿斗にも勝っている。今をときめくキーショーン・デイビスにも勝っている。なんで五輪を逃したのかはわからない。でも今はSフェザーかライト級でやっている。
メキシコ系か米国白人なので、キャリアが順調なら人気が出るだろう。
ロベイシ・ラミレス
12勝7KO1敗
アンディ・クルス
1勝
おまけ
TJドヘニー
もう高級カマセ、世界をさすらうジャーニーマンと化した元世界王者だが、中嶋には圧勝し日本人には3連勝。ローマン戦もコンラン戦も接戦だったし、上手さやパワーは侮れないものがある。高齢でスタミナやボディには難がある。「井上の相手候補に選んでもらえるかな」と謙虚にインタビューしてましたが、再びの世界は無理でも大橋ジムの誰かが仇をとらねばならない。
新興勢力ばかりで既存にすごいのがいないのがさみしい。
まだゲイリー・ラッセルやサンタクルスがいたころの方が名前はあった。
バレラ、モラレス、マルケス、パッキャオ、ハメドはそこにいない。
本場を中心にただの未来の妄想ですが、みなさんはSバンタム、フェザーあたりで誰が台頭してくるとおもいますか?