エマニュエル・ナバレッテは今スーパーバンタム級で一番強い、怖い存在の王者だが、フィリピン人にとっては憎き仇だ。同胞がボコボコにやられている。そんな強い王者に挑む姿勢は立派だ。
メキシコの新星、エマニュエル・ナバレッテは増え続ける犠牲者リストに新たなフィリピン人を追加する予定だ。2月22日、ラスベガスMGMグランド、WBO王座の防衛戦にジェオ・サンティシマを迎える。
デオンティ・ワイルダーVSタイソン・フューリーのアンダーで開催される。
WBO5位にランクされるサンティシマは19勝16KO2敗の23歳で現在17連勝中だ。
対する王者、エマニュエル・ナバレッテは30勝26KO1敗の25歳、昨年、同じくフィリピンのファン・ミゲル・エロルデに圧勝して強烈なインパクトを残している。
アルドゲール(ALAプロモーション)
「サンティシマはトレーニングを続けており、ナバレッテに挑む準備が出来ています。」ナバレッテはエロルデの他に、フィリピン人ではグレン・ポラス(32勝20KO9敗)も残忍にノックアウトしている。サンティシマは過去のフィリピン人のようにはならない事を誓っている。
エマニュエル・ナバレッテ、戦う王者、頼もしく羨ましい。
統一を呼びかけても、現在屈指の勢いと強さを誇るナバレッテにすぐに首を縦に振る王者がいない中、スケジュールを空けることなく対戦可能な相手と試合を続けている。
どんなレジェンドにも階級の壁があるように、井上尚弥にとっての鬼門となりそうな唯一の男といえそうなのがナバレッテだ。強いだけじゃなくやりにくい。強靭なフィジカルと変則リズムのファイターだ。
対するジェオ・サンティシマ、19勝16KO2敗と戦績に土はあるが、かなりの倒し屋だ。OPBF王座挑戦で日本人と戦いたがっていたが、誰も受けることはなかった。
23歳とまだ若く発展途上かもしれないが、強打は間違いなく、パッキャオ、ドネア、カシメロに続きたいフィリピンのガチなプロスペクトだろう。たしかエマニュエル・ロドリゲス戦前の井上尚弥のスパーリングパートナーで大橋ジムに招聘されていたはずだ。井上に歯が立たず、ナバレッテに挑むはずはないので何か手ごたえくらいはあったのだろうか。
エマニュエル・ナバレッテは今スーパーバンタム級で一番強い、怖い存在の王者だが、フィリピン人にとっては憎き仇だ。同胞がボコボコにやられている。そんな強い王者に挑む姿勢は立派だ。もう一人のアルバート・パガラも虎視眈々と控えているんじゃないかな。
もうひとつ
WBC王者、レイ・バルガスがたしか今までGBPだったが、あまりパッとしなかった。望む試合も組んでもらえず、防衛戦も凡庸だ。そんな彼がPBCに移籍、ルイス・ネリと試合をするという未確認情報がある。
もうルイス・ネリは今となっては出直しの人なので、メキシカン同士でどんどんやってくれ。どっちも好きなファイターではないが、小さなネリーにとってバルガスはやりにくいだろう。
ということで、イケイケのエマニュエル・ナバレッテが、ドッグボウに勝って全てを手に入れたように、ジェオ・サンティシマ、こんな強いの呼ぶんじゃなかったという結果を期待する。
予想ではナバレッテですが・・・
サンティシマ、パンチは強烈です。