エマニュエル・ロドリゲス 解体新書

さて、まだ時間はあるが改めて遊んでみました。この遊びは何度も繰り返すだろう。そのたびに、動画のリンクがきれていなければ、このページから繰り返し視聴する。そんなページとして残しておきます。

エマニュエル・ロドリゲスはどんなボクサーでどこに欠点があるのだろう。
山中時代から何度もピックアップしており、一番脅威のランカー、ルイス・ネリよりライアン・バーネットより強いでしょと書いてきた印象は変わりません。帝拳も映像でみた印象でロドリゲスではなくネリーに白羽の矢を立てたのではないかなとおもうくらい。ミゲル・コットの小型版かのごとく、機能的かつ様式美に優れた穴の少ないお手本のようなファイターです。

さて

[st-card-ex url="https://boxvideo.sports-web.net/ko-samurai/5198" target="_blank" rel="nofollow" label="" name="" bgcolor="" color="" readmore="続きを見る"]

KOシーンを集めたダイジェストなので、やっぱりこれではわからん。強いな、スゲーなしか・・・
わかることはリーチはあまり長くなく、相手と距離が近い。パンチは共に当たる距離で戦う選手です。
ゾラニ・テテに対してもこの距離感を易々と作れてしまうんだろうか・・・

大振りはしない。パンチは全てコンパクトで美しいコンビネーションです。
下がる選手ではない。打ち合いや相手と交錯した時に必ずショートカウンターを合わせてきます。
特に左ボディ、ボディアッパーが上手くてこれを多用し起点にしています。
ガードも勤勉で小さな顔をしっかりカバーしています。

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やはりこの試合にこの時点でのロドリゲスの全貌がみてとれます。
モロニーが頑張ったからこそいい参考材料になります。
2-1というスプリットでしたが、見直すとやはりロドリゲスのタイミングやバランスの方が優れています。
見栄えの良さが違います。

ここでも同じ、一々カウンターのタイミングでのコツコツショートコンビです。
左ボディアッパーからのタイミングが多い。
相打ちの名手です。
モロニーよりバランスもタイミングもコンビの質もいいので、精度で勝っています。
モロニー相手でも下がりません。むしろ前進型です。
きついほどではないがプレッシャーもかけていくタイプです。

こういう完成度、総合力での勝負をしてると隙がないので、中盤から後半はモロニーが距離を潰してボディを増やしていきます。

すると、疲労や拳の怪我のアクシデントもあったのかもしれませんが、少しロドリゲスが怯みます。
少しの時間だけ、ロープを背負う時間も出てきます。

きれいなファイトではロドリゲスの精度に敵いませんでしたが、プレスの力とボディアタック、力強さでモロニーが上回る時間が増えてきました。
それでも、基本的には12ラウンドを通じて大きな流れは変わらず、ビッグパンチのヒットはなかったですが、ロドリゲスの完成度、ショートコンビの質が上だなという印象でした。

次にみたらまた違うかもしれません。

元王者のポール・バトラーが完封されました。
フルではまともな映像があまりありません。
しかしフルで観戦する価値のある試合です。

初回に2度もダウンを奪っているのに判定までいったのはなぜなのか、拳の怪我との事ですが、よく見極める必要がありそうです。
ダイジェストだけみると、もう初回で勝負ありの圧倒的な差ですからね。

けど、今この試合をじっくりみるほどの時間はないのでした。
またの課題とさせていただきます。

エマニュエル・ロドリゲス

どこからどうみても穴の少ない素晴らしい王者です。

・相打ちカウンターの名手で距離が近い
・ショートコンビの鬼で左ボディアッパーが起点
・下がらない。リング中央で戦うタイプ
・ガードもしっかり小顔をカバー
・大振りしない、コンパクトボクシング
・めったにないが、ロープに押し込まれたり、くっつかれるとガード一辺倒な時もある
・自分が前に出るタイプなのでめったにないが重厚なプレスには怯む

という以前と変わらぬ印象でした。
総合力が実に高いんだよな。
まとまりの選手なので、特徴的な武器というのが足りないが、総合力という点ではテテや今のドネアより上だろう。
スケール感のある井岡一翔のようだ。

それでも、我らが井上尚弥との相対比較でみると、お互いのパンチが当たる距離での攻防となると、タイミング、精度の緻密な戦いになることが容易に想像できる。
遠距離では井上尚弥のジャブの威力、効果が上ではないか。

井上の破壊力の方が強烈にみえるので、ガードの上から被弾したボディや左フックでも、ロドリゲスは苦しい、怯むとおもう。
そこでロドリゲスは効いた、重い、苦しい、止まる瞬間やバランスを崩してしまう時がくる。

その時に井上のトドメの一発が炸裂する。
という印象です。

パッキャオVSコット
みたいな差があるのではないかな。

ただのフィジカルではなく、勤勉に技術を駆使して前に出ていく攻撃型の選手なので、ロドリゲスを下がらせることができれば解体できそうだ。

最初からきれいにクリーンヒットなどせずとも、井上のスピードと破壊力に対処していくだけで落ちていく気がする。
それが現在のイメージです。

井上としては、ショートカウンターの名手であるロドリゲスの一発を不用意にもらわない事だけです。
打ち合いでは必ず合わせてきます。
いずれにしてもこの完成度の王者と拳を交える井上にとり極上の経験になるでしょう。
これを序盤で圧倒するようだと未だモンスターの全貌が全くわからない事になる・・・

それも困ったもんだ。

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コメント一覧
  1. 湊莉久さん

    私も見直しました。
    ダイジェストだとクールな攻めのカウンターで相手を圧倒してますが
    モロニー戦はモロニーがタフなのか、芯を外しきっているのか、上手いけど非力にみえました。
    スキルがあるので格下にめちゃ強いタイプなのかな。

    全てのパンチに反応してカウンターを合わせてくる達人ですが
    それが習慣になっているし一発一発がタイミングでパワフルではないので
    井上の壁は破れない。カウンターのカウンターを食うのではないか

    というのが今の読みです。

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  2. ロドリゲスは全てのパンチがコンパクトなので、カウンター打ってるのも映像見直してやっとわかりました。こんなに見えないカウンター打てるのは、やばくないですか。井上の攻撃にバッチリ合わされたら、パンチに威力がなくてもタイミングで効かされそうです。十分注意しないといけないですね。

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  3. スパンの問題もあるけど
    ドネア対尚弥?
    ウーバーリ対拓真で、日本開催進めるかも?
    そしてテテは剥奪、痺れをきらした●リが、WBCに許可を得てカシメロに挑む・・?
    どうなりますかね?。WBCの方は さすがに5、6月でなにか進展ないとウソでしょう

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  4. たくまさんは日本人しか知らない、なんちゃって王者の立場までスルーされとります。

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  5. 第2王者の統一戦
    知ってるのに 「IBFの許可」についてスルーの大橋会長。
    知ってるのに 疑問を抱かないメディア
    日本人が 「ルール破り」なのはあまり見たくないなあ
    ただその中でも、ボクビー本誌、そして尚弥自身も疑心暗鬼なのは まだ救いでしょうか?
    直前までハッキリしない可能性も?
    違うとなったら 宣伝費の弁償は?笑
    弟の方も 続報ないですね・・・

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  6. またロドXモロニーを見ました。特に1Rの右のカウンターのタイミングが抜群でしたわ。序盤はモロニーが左をだしたらすぐに右をあわせる。ロドはあまり自分からステップしてしかけないで、いつも相手をむかえうってます。やはり序盤のロドのパンチが切れている時が井上は要注意だと思います。しかし後半ロドはばててくるので、そこまでもつれこんだら相当な可能性で井上がボディーでロドをギブアップさせるような気がします。井上は序盤はあまり飛ばしすぎないようにした方がいいと思う。井上が十分勝てる相手だとは思いますが、危険を避けるために特に序盤は注意した方がいい。この長期間のトレーニングでロドにスタミナがついたらそれはそれで面白い展開になるでしょうが。しかし海外で統一戦する日本人は初めてかなと思えば高山がメキシコでやってますね。でも敗北。これで勝ったら日本人として初の海外統一戦勝利ですね。

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  7. その辺はなあなあにしないと参加者居なくなっちゃうんで、統一戦で且つ当日軽量無しになるんじゃないでしょうか。

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  8. とても興味深く読ませていただきました。

    ずっと疑問なのですが、
    井上×ロドリゲスにWBAのペルトは懸けられるのでしょうか。

    通例であれば、IBFはWBAノーマルとの統一戦を認めませんよね。
    今回は特例なのでしようか。

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  9. ロドリゲスはカウンターパンチャーだからなのか、足が無いような。
    マローニ相手にあっという間に距離を縮める場面がありませんでした。
    そしてマローニがジャプを出さずにスッと距離を縮めた時、カウンター狙いだったのか、何も出来ずにボディーを貰っていました。何度か似た形があったのですが、ロドリゲスは脚をつかって一瞬で距離を取ることも苦手なのかもと。

    上半身の使い方は手打ちで早く、テクニックがあるので、井上ほど腰の入ったパンチは撃ちませんが、ほぼ互角。井上はガードの上から殴る習性があるので、ガードを固めてカウンター狙いだと思います。

    ロドリゲスなら井上に勝てる要素は十分です。と言っても、ディフェンスに長けてるロドリゲス。言い換えれば打たれ強さは無さそうなので、パヤノと同様に井上をテストすることなく、沈む可能性も十分あるかもしれない。

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  10. モロニー戦ではパワフルには見えないが、その他の試合での倒しっぷりはかなりのもんです。

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  11. ロドリゲスはパンチを合わせてくるカウンター主体なので井上の圧勝でしょう、田口戦の時に見せたディフェンスで真っすぐ下がるような場面にはなりそうもありません。先に重いパンチをガンガン振ってくるドグボエの様なタイプや三浦がローマンに放ったボディみたいなパンチを喰らったときの耐久力がみてみたいですね。
    ロドリゲスはタイミングと角度が良いだけでパンチ自体は軽そうにみえますからおそらく相打ちになっても勝てる、そこが弱点と踏んでいるのではないでしょうか?
    そしてそれはマクドネルのパンチが余りにも弱く感じ踏み込みを躊躇しなくなった自信によるものだと思っています。

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